輪厚ヴィンヤードの栽培品種①ピノ・ノワール

これもすでにクラファンページに投稿したものを引っ越し。
輪厚ヴィンヤードの方の栽植品種紹介です。

今回はすでに植えられている品種の紹介を。
すでに区画によって(傾斜の上段、中段、下段で)、
大まかに系統を分けているということは書きました。

上段・中段は欧州系品種(ヴィニフェラ)が中心で、
下段はヤマブドウ系品種(アムレンシスなど)が中心です。

その中でまずご紹介するのが、Pinot Noir(ピノ・ノワール)です。
「ワイン用葡萄品種大事典」には、総評としてこう記されています。

【気むずかしいブルゴーニュの品種。
 非常に気まぐれで、栽培地の本質をより繊細にワインに反映しうる。】

ジャンシス・ロビンソン氏などが原書を記し、
後藤奈美先生が訳されたこの本には、続けてこうある。

【ピノ・ノワールは中国でも見られ、
 日本では主に長野で作られているが、北海道は将来有望な地域である。
 またインドでも栽培されている。
 世界中のワインの生産者がこのデリケートな品種に挑戦しているが、
 多くの地域において、この品種は輝くには気むずかしすぎる】

個人的にも最も好きな品種であり、
世界品種となっていることが証明する通り、
気候への適応性はかなり高いと感じている。
(北広島市よりも寒いところでもよく育っている事例が複数ある)

ただし病気には弱く、栽培管理は緻密に行われないといけない。
もしこの場所に適性があって十分に生育するのであれば、
赤系品種のメインはこのピノ・ノワールにしたいと考えている。

もちろん、スパークリングワインにしても優秀で、
フランス・シャンパーニュ地方でもよくつかわれている。

2021年の秋植えで128本栽植したが、翌春は32しか生存せず。

ピノ・ノワールのこの地での秋植えは厳しいという結論に至る。
2022年に50株補植を行い、現在は82。
今年の補植でこれを120株にしたい。

ピノ・ノワールはクローン系統が多くあるが、
ここまでの栽植はクローン不明のもの。
ようやくクローンもこだわれそうなので、
列によっては777で統一していきたいところ。

また、わずかばかり結実した実から種取りも行い、
実生による新品種にもチャレンジしている。
現在、ピノの子どもとなるこれらの新品種は、
ビニールハウスの中で育てている。
来春には外に出してみたいところ。

こちらも合わせて最も楽しみな品種。

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