この時期は本当に草との闘いという様相を呈している。
もう樹になっているブドウはまだしも、
まだ苗木の段階のブドウや、
野菜類なんかは雑草に負けてしまう。
そんなわけで除草剤も使いつつ、
刈り払い機やテーラー、手除草もやりながら、
なんとか畑の形を維持している。
そんな中で読み返したのがこれ。
この本の良いところは、
除草剤の便利さ有用さも認めつつ、
それでも減らすにはどうする?というスタンスなところ。
ヒステリックに「農薬は絶対ダメ!」という本とは一線を画している。
この本のデータ(少し古いけど)によると、
雑草の有無による減収率は、
高い作物で70%、平均は30%。
つまり、草を生やすと野菜類における収入は、
平均して3割減になるということになる。
サラリーマンで年収3割カットされたら、
これはもう転職するレベル。
草を抑えることは野菜農家の重要命題というわけだ。
そして除草剤の導入によって、
昭和24年から平成2年で、
除草にかける労働時間は21分の1まで軽減されたとある。
となると、除草剤を使わないで、
年収をキープしようとすると、
21倍の時間働かないと行けない。
これはちょっと個人の頑張りではどうにもならない。
そんなわけで農家の多くが除草剤を使うわけだけど、
この本にも書いてあるが、
除草剤の散布で一番つらい思いをしているのは農家自身。
散布時に気分悪くなるし、健康被害もあるだろうなと実感する。
だからこそ、上手くやっている農家は何をしているのか?がこの本のテーマ。
ここで紹介されている吉田さんは、
除草剤を全く使わず、
他の除草剤使用農家の3分の1の作業時間で
雑草の発生を抑え、収益を上げている。
その吉田さんの中耕(カルチ)のやり方がまとめられていて、
参考になる部分が非常に多かった。
色んな知見や技術を習得して、
僕も除草剤無しの栽培を目指したいものだ。
有益な1冊。
人気ブログランキングに参加しています。
北海道のワインを全国に広めるため、クリックをお願いします!
コメント