ワイン読本〜越後えびかずら維新〜

うちの本棚より。

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ブドウの育種にも興味があり、
それに関する本を探す中で出会った1冊。
マスカット・ベーリーAを生み出した川上善兵衛氏をテーマにした1冊。

どちらかというと川上善兵衛氏の伝記的色彩が強く、
ブドウ栽培や育種についての細かい記述は無かった。

唯一、育種の大変さがわかる部分が、p152〜。
内容を要約すると、

20年かけて500の品種を交配して、
実生で1万株余りを栽培。
そのうち実を結んだなが1000株ほど。
すべて通し番号があり、
マスカット・ベーリーAは3986番、
レッド・ミルレンニウムが6421番。
亡くなる前年な最後の番号が10311番。

育種で有望な品種を作る難しさが、
ここに表れている。

そしてその品種を方々に配り、
マスカット・ベーリーAの今日の名声があるわけだ。
その私心のなさに心打たれる。

詳しい内容は著書「葡萄全書」などを当たるしかないな。
興味が尽きない。

●書籍データ
・著者  小関 智弘
・出版社  小学館
・出版年  2010年
・価格  1400円+税

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