ワインの知識~なぜ日本のワインが美味しくなりつつあるのか~

2018年のワインヘリテージのパネルディスカッションのまとめ。
これまた旧ブログより引っ越しです。

テーマは、
「なぜ日本産ブドウから作られるワインがおいしくなりつつあるのか」。

生産者さんの謙虚さで「なりつつある」という表現だが(笑)、
つまるところ、なぜ北海道を中心とした日本のワインが、
10年前と比べて飛躍的に質が向上したかということがテーマです。

以下、パネルディスカッションの内容を要約しますが、
話の筋を重視して、順を入れ替えたり、加筆や削除をしています。

今回のパネルディスカッションは内容が濃くて、
僕のノートのメモは実に12ページ。
整理して骨子をまとめていきます。

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・曽我さん
今回のパネルディスカッションのテーマは、
【なぜ日本産ブドウから作られるワインがおいしくなりつつあるのか】

僕が北海道に来てワインを造り始めた10年くらい前というのは、
酒販店さんからも『いや、北海道のワインはちょっと…』と言われたもの。
それが最近、『ぜひ扱いたい』、『確実に変わってきた』という声へと、
大きく変化してきたと感じる。

その変化はなぜ起こったの?という質問もよく受けるので、
せっかく生産者が集うこの機会に、皆さんに聞いてみたいと思います。

・佐々木さん
そのスタートして、まずは消費者目線から見ていきます。
我々が聞く声としては、
「美味しくなった」「甘口ワインが減った」
「濃いワインよりライトなワインが増えた」
「フルーティー、香り高いものが増えた」
「樽香が強いものから穏やかなものが増えた」
「お土産ワインから変化してきた」
などですね。

・中澤さん
僕も長い間、北海道のワインが好きで飲んでいます。
タイトルからして「なりつつある」という自信の無さ(笑)
酒販店の皆様も本日いらっしゃっているので、ぜひ実感を。

~ここで会場の声をヒアリング~

・曽我さん
今の話からも、全てのワインとは言わなくても、
全体としては美味しくなっていると考えてもいいでしょう。
かつては日本のワインと言えば「甘口でしょ?」と言われてきた。
しかし今や、かつてのいわゆる「お土産ワイン」というジャンルに、
手を出さない生産者が多くなってきた。
手を出さないというか、手を出せない。

皆さんはどうですか?甘口、造れますか?

・金井さん
造れないし、造る気もないです。

・中澤さん
僕は「やや甘口」というジャンルは割と好きで、
今でもたまに飲んだりしていますよ。
でも、造ることはできないかな。

・曽我さん
「甘口」や「やや甘口」は簡単だと勘違いされている方も多いが、
小さな生産者では、「甘口」「やや甘口」は造れないですよ。
やはり、それなりの設備が無いとできない。
ふらのワインではどうですか?甘口作ってますよね?

・高橋さん
造っています。やはり甘口はストライクゾーンが広いですからね。
ワインはちょっと苦手、と言う人でも飲める。
特にワイナリーのスタート時は甘口のラインナップを目指していました。
ただ、甘口は自然任せ、無添加では作れません。
再発酵を防ぐ必要があるし、濾過器も必要。

・曽我さん
「火入れ」が必要だったりしますしね。
せっかくだしブルースさんに、甘口の造り方を説明してもらいましょう。

・ブルースさん
甘口というのは、残糖があるということ。
ブドウ果実に元々あった糖が残らないといけない。
でも、何もしないと瓶の中で微生物が働いて、
その糖を使って再発酵が始まってしまう。
発酵すると二酸化炭素で圧が上昇して、
コルクが飛んだり、ビンが割れてしまったりする。

発酵を止めるためには、大きく3つの手法がある。
①亜硫酸を添加して、酵母や乳酸菌を殺す。
②瓶詰時にフィルターで濾過して、菌類を除く。
③熱を加えて殺菌する(火入れ)。

・佐々木さん
ふらのワインでの甘口ワインの生産量の変化はどうですか?

・高橋さん
甘口は減少傾向にあります。
辛口(ドライ)なものが欲しいとおっしゃる消費者も増加している。

・佐々木さん
女性目線でも、健康の面でも、残糖が少ない方が良いですよね(笑)

・金井さん
でも、造りとして「逃げ」ではないかと思います。
原料がイマイチな状態で、甘口と言うのはどうか。

・曽我さん
全ての甘口ワインがそうとは言わないが、
確かにバランスを甘さで取るという逃げ方はできる。

・ブルースさん
ただ、この議論で「甘口がダメなんだ」とは思ってほしくない。
世界を見ても、シャトー・ディケムなんかは極甘口で
評価が高く、値段も高い。今はいくらしますか?

~会場から「10万円くらいですね」の声と、「おー」という反応~

ドイツのモーゼルやフランスのアルザスなんかも、
酸がありつつ甘さもあり、これらも非常に素晴らしいワイン。
これらは高い技術と、設備投資が行われている。

それを前提にした上で、日本に来た当時(約30年前)、
山梨のワインはあまり質が良くなかった。
甲州という品種だが、生食用にできないブドウが、
加工用として(時にはクズ用と呼ばれて)ワインに回ってきた。
未熟果が多く混ざると、良くない渋味やエグミが出てしまう。
それを甘さでマスキングして、目立たなくさせることもできる。
甘いと重さやコクも感じるので、
原料の悪さを甘口でごまかすということは、当時は確かにあった。

・佐々木さん
では次に、ブドウ栽培家の目線から見ていきたいと思います。
「ブドウ品種の変化」
「栽培品種の変化」
「栽培方法の変化」
などが挙げられますね。

・高橋さん
ふらのワインは十勝ワインに次いで北海道で2番目に長い歴史を持つ。
なぜ富良野でワインを造るのか、というと、
そもそもは農業振興を目的としてスタートした。
農業をやるうえで条件が悪い傾斜地などでのブドウ栽培を勧奨して、
それを市として全量を買い上げ、我々がワインにしていく。

そういう目的では、どうしても買い取り基準は緩くなってしまう。
1日2日置いて風味が悪くなったものでも、糖度の基準さえ超えていれば、
全てのブドウを買い取っていた。

それが転換したのは2007年。
選果台を導入し、ダメな房は農家に付き返すようになった。
農家からの反発も大きかったが、
結果として灰カビや2番果が混ざらなくなった。
栽培農家には負担をかけているとおもうが、
その分はワインの質は向上した。

・金井さん
山梨でもB級品、C級品とされたものが農協に納められ、
それがワイナリーに回ってきていた経緯がある。
10年くらいまでは続いていたし、今も残っている部分もあるだろう。

そんな中、中小のワイナリーが理想をもって参入してきた。
中小ワイナリーが変化し、クオリティを上げることによって、
逆流するように大手ワイナリーにも影響を与え、
全体が変化してきたように思う。

・曽我さん
自分も子供のころからワイナリーにいるので、
農家の副産物としてのワイナリーの存在と言うか…
生食として市場に出せないものを
引き取るワイナリーというイメージがどうしてもある。
これは日本独特。世界ではありえない発想。

・ブルースさん
日本に初めて来て、ココ・ファームでワインを初めて作った年、
忙しい仕込みの時期を終えた後、契約農家を回った。
そこは生食用ブドウも醸造用ブドウも作っている農家。
その農家との会話が、まったくかみ合わなくてびっくりした。

「生食用ブドウの区画を見せてください」とお願いすると、
農家の人が「生食用の区画???」となる。

「甲州という品種において、
生食用と醸造用の栽培の違いはなんですか?」と聞くと、
「栽培の違い???」となる。

そこで初めて、生食用として使えないものを
ワインにしていると知って、本当に驚いた。
カリフォルニアでは、ワイナリーが求める基準の方が、
生食のものよりも高いので、醸造用のブドウの方が質が高いから。

そこで、次の年から収量制限や収穫を遅くすることをお願いしたら、
7件あった契約農家が、3件に減ってしまった。
「もう付き合いたくない」と4件も去っていったというわけ。

これは栽培側が悪いという話ではない。
醸造側も、きっちり伝えることができていなかったということ。
完成したワインを一緒に飲んだり、
一緒に海外に研修に行ったりするケースも増えてきた。
コミュニケーションが取れるようになってきたことが大きい。

・佐々木さん
次に醸造家の目線での変化を見ていきたいです。
「ブドウ品種の変化」「醸造工程の変化」
「野生酵母の使用」「酸化防止剤(亜硫酸)の添加量の減少」
「清澄剤の不使用」「マロ・ラクティック発酵の増加」
といったことが挙げられると思います。

・曽我さん
香りの豊かなワインというのも増えてきた気がします。
たとえば10Rの藤澤農園のケルナーは非常に素晴らしい。
香りを活かしてワインを造るというのは、なかなか難しい。
コツは何ですか?

・ブルースさん
コツは藤澤さんのブドウがとても良いということ。
それだけ(笑)

でも、その香りを「残す」コツとしては、手を加えないことだと思う。
じっくりと時間をかけて絞って、36時間沈殿させてから澱引き、
そして発酵させるだけ。これで終わり(笑)

それを、清澄剤を加える、濾過するということを何度もやると、
旨み、香りや味の成分が取られてしまう。

・佐々木さん
皆さんの造りを事前に聞いておいた一覧があります。

IMG_5262

・曽我さん
今日参加されている皆さんはフィルターによる濾過は「ナシ」が多いですね。
濾過されているのは、ふらのワインさんですね。

・高橋さん
ふらのワインは生産量が多く、品質を安定させるために行っています。
微生物汚染を防ぎたいというのが第一ですね。

それに、今でも「濁りが出てきた」
「底にガラスの結晶のようなものが沈んでいる」というクレームを頂く。
酒石酸の結晶だということで安心して頂くが、
どこに、どんなふうに流通しているか分からない以上は、
なるべく濁りなどは防ぎたいというのが正直なところ。
もちろん、できるなら澱さ下剤も冷却処理もしないでいいなら、
やりたくないところですね。

・宮本さん
うちも低温処理もしないし、酒石酸も落としていない。
2016などは冷やすと酒石がかなり出て、自分でもびっくりした(笑)
売り先が少なく、理解ある人が買ってくれているので、
今のところそういうクレームは頂いていません。

・中澤さん
うちも酒石は出ますよ。
うちでは瓶をさかさまにしてワインを保管していますが、
先日飲もうとしたら、瓶口に酒石がたくさん詰まっていて、
ワインが一滴も出てこなかった(笑)

うちは全量、出荷先が顔の見える相手なので、
クレームなどはないですね。
きっと、酒販店さんがうまくやってくれているのだと思います。

・曽我さん
瓶の中で再発酵が起こることは恐れませんか?

・中澤さん
ドライに仕上げているのと、MLF後の瓶詰なので…。
「泡が出てきた」と電話があったことがありましたが、
「それがまた面白くて!」と楽しんでくれたようです(笑)

・曽我さん
ちょうど「MLF」という言葉も出てきたので、
佐々木さんに発酵について説明してもらいましょう。

・佐々木さん
ワインの発酵には2種類あります。

①酵母菌によるアルコール発酵(AF)
【グルコースやフルクトース → エタノール + 二酸化炭素】
フルクトースは甘味の成分、エタノールはアルコールです。

②マロ・ラクティック発酵(MLF)
【リンゴ酸 → 乳酸 + 二酸化炭素】

メインのこの2つの発酵が終われば、安定度は高くなります。
ここまで終われば、フィルターや亜硫酸の必要性は低くなります。

・曽我さん
ここまで終わればタンパクも防ぐので、
白濁したり、ふわふわした浮遊物も出てこなくなる。
アロマ系品種(ケルナー、ゲヴェルツなど)では特に、
これが出てきすぎないように安定させることは必要。

10Rでは出ませんか?白濁とか。

・ブルースさん
でます。でも、お客さんの心が広いので(笑)

とはいえ、ココファームのような大手と、
10Rのような小規模のワイナリーでは、頭の使い方が違う。

ココファームでは全国に流通させていて、
出荷量で言えば、おそらくふらのワインより多い。
そうなると出荷先の管理状態も把握していないから、
どんな温度で管理されるか分からない。

ちょっとオリが強く出て、
1%の数のお客さんから問い合わせがあると、
5万本の1%だから、もう事務所は大パニックになるでしょう。
生産者として、消費者から不安の声が来るというのは良いことではない。
なるべく、心配のないものを提供していきたい。

・曽我さん
大手でやるとしたら、フィルターですか?火入れの方が良い?

・高橋さん
火入れはもうやめましたね。
一般に「生ワイン」とか、「無殺菌ワイン」と表記されているものが、
熱処理というか、火入れしていないもの。

火入れはどうしても香りが飛んでしまう。
熱による物質変化で、味わいも確実に変化してしまう。
年月を経て、熟成していく中でもよくない変化があると考えられる。

なので、無菌状態で瓶詰できる設備を導入しました。
結果、香りが強くなったという声を頂いている。

・曽我さん
ということはフィルターですか。
利点と欠点はどんなものがありますか?

・高橋さん
ふらのワインが利用しているのは「中空糸膜」と呼ばれるもの。
これは菌類をゼロにできて、濾過スピードも速い。
ポンプの熱による温度変化も小さいのが良いところです。

欠点はやはり香りが飛ぶこと。
フィルターの有無で実験しても、やはり違うということが分かる。
しかし本数も多く、
保管のためにも早く瓶詰めする必要があるので、
フィルターは必要だと考えています。

・曽我さん
野生微生物についても書いてあります。
宮本さんは「使用」ということですね。

・宮本さん
ワインとは「地酒」であると考えています。
その土地の微生物だからこそ出せる、
テロワールの表現ということを考えています。

それに、市販の培養酵母のパンフレットを見たときに、
「この香りを出せます」「その香りを抑止します」など、
さまざまな特性が書いてあり、ちょっと引いた…(笑)

・高橋さん
理論的には野生微生物による発酵は可能だと分かっているが、
大量生産しているだけに、
どうしても安全を見て培養酵母を選んでいる。

ただ、ここにいる皆さんのワインを飲んで影響を受けていて、
野生微生物には非常に興味を持っています。
少量ずつ実験的に使用を始めているが、
優し味わいや複雑性が出てきていると感じている。
少量にはなるが、今後もチャレンジしていきたい。

・中澤さん
10年前にやったときは不安もあったが、意外にできるもの。
当初、個性が消えるのではないかと心配したが、
結果は逆で、より個性的になる。
野生酵母は市販の酵母と違ってコストもかからないし。
リスクもあまりないと感じてます。

・ブルースさん
リスクを感じないのは楽観的だな(笑)
今のところうまくいっていても、突然おかしくなることもある。
そこは気を付けないといけない。

自分が尊敬するヨーロッパの生産者も皆、野生酵母。
自分は1991年から野生酵母を使い始めているが、
良いブドウでないと、よりリスクは高まる。
農薬を使っていないということも大事。

野生酵母はフレッシュ・フルーツの香り、くっきりした味わい、
花の香りなどが得られることが多い。

また、味だけでなく哲学の部分もある。
うちのブドウ、うちの酵母で作られたワインが、自分の造りたいもの。
藤澤さんや木村さんのブドウも買っているが、
その畑の味わいを引き出したいと考えている。

・金井さん
うちは2004年に初めてチャレンジしました。
ニコラ・ジョリーの影響もあった。
最初のドキドキは今でも忘れない。
飲んでみて、分かったことは「ここの味だ」ということ。

市販酵母のカタログは僕も驚いた。
「シトラスの香り」「カシスの香り」と、
まさに設計図通りにワインができる。

その世界から飛び跳ねて出ていくのは不安だったが、
ブドウの事実、畑の事実が表現できる方法だと思う。
それが野生酵母を使う理由。

・佐々木さん
農楽蔵も100%野生微生物です。
高いんですよ~、市販の酵母(笑)
自分の周りにある環境の微生物と仲良くやっていきたい、
という思いもあって。

同じ環境に棲む微生物同士だと、香りが共感するんです。
農楽蔵のワインと、山田さんのチーズには、
香りに共通点があるし、とてもよく合う。

・曽我さん
昔は自分としては力強いワインが造りたかった。
その頃は特に野生酵母には惹かれなかったんです。
でも、日本でワインを造りたいと思うようになって、
無理していたんだな、ということに気付いた。
そこから繊細な優しいワインを目指すようになった。
優しいワインは複雑さを出せるという気がしている。

野生酵母はいろいろな菌が混ざり合った、
いわばオーケストラの多重的な演奏。
培養酵母はトランぺッターの独奏。

どちらもいいところはあるが、
自分の好みは、やはりオーケストラ。

本州では野生酵母はまだ少ない?

・金井さん
少ないです。おそらく…一桁のパーセントでしょう。

・曽我さん
北海道は野生微生物を使う人が増えている印象がある。
10Rの研修生はどうですか?

・ブルースさん
乾燥酵母を使いたいという人はほとんどいないかな。
本州と比べて北海道は寒冷地なので、
野生微生物を使いやすい環境ではあると思う。

ワインの酸度が高くて(phが低くて)、
余分な微生物が動きにくいのが利点。

あと、気温がまだ高い8月~9月に収穫する本州に比べて、
北海道は10月収穫で気温も低く、雑菌が動きにくい。

・曽我さん
だからこそ、北海道ではかつて、
ナチュラルに起こるMLFで苦戦していた。
今と昔ではMLFも変わってきた。

・高橋さん
MLFはアルコール発酵後すぐに実施します。
温度や酸度の管理も大変ですが、
亜硫酸の濃度が高くても起こらないので大変。
販売されている乳酸菌も進化してきて、
だいぶやりやすくはなってきています。

特に赤は酸がとがっていると飲みにくい。
酸が飛び出るとバランスが取りにくいですね。
ヤマブドウは特に、酸を下げられないと大変。
他の品種とブレンドなどの工夫もしています。

・曽我さん
日本の赤ワインが進化したと言われるのは、
MLFによる減酸もあるかもしれないですね。

・佐々木さん
もう時間も時間なんですが、ブドウ品種の変化も少し。

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・中澤さん
土地に合った品種を求めています。
たくさん植えて、その中には栽培を止めていったものもいくつかあって。
ケルナーは本国ドイツより美味しいものができるかも、
という思いがあるのですが、栽培上の難しさで断念です。
オーセロワはうまく育つし、
うちの土地の気候に一番合っていると感じるのは、
ゲヴェルツ・トラミネール。

そのゲヴェルツと遺伝上の兄弟品種であるサヴァニャンには注目している。

・ブルースさん
うちはケルナーは数年前から試験栽培している。
味わいや成分などからは行けると判断している。

最近の注目品種はアリゴテ。
数年前から安定した生産量で、暖かい地方でもいけそう。
あとはガメイ。
収穫量も多くなるし、味わい的にも自分は好き。
ただ、妻から「ここに書かない方が良かったんじゃないの?」
と言われているので、増えないかも(笑)
うちは議論したら必ず妻が勝つから(笑)

・曽我さん
宮本さん、シラー?(笑)
寒いところでシラー??

・宮本さん
みんなに言われますけど(笑)
自分の好きな品種を作りたいという思いがあって。
一番好きなのはピノ・ノワールで、
自分の思うピノの栽培地として今の場所を見つけた。

シラーも、やってみたいからやる。

・中澤さん
うちにもシラーはある。
びっくりするほど糖度が上がるけど、
びっくりするほど酸も残るからね(笑)

・高橋さん
ふらのワインでは45年前に100種以上実験栽培して、
当時の気候でほぼ全滅してしまった。
再度のチャレンジでケルナーなど数種類、
気候に適した品種が見つかっていたが、
ここ最近は新しい品種にチャレンジしてこなかった。

自分が初めてふらのワインに来たときに、
たまたまカベルネ・ソーヴィニヨンとメルロの樹を見て、
味見してみてコクがあって美味しいブドウだと感じた。

現在は3列分だけ植栽されている。
ワインにすると、想像したものとちょっとちがうんですが。
他の品種とブレンドすると、余韻が長くなるのは魅力ですね。

シラーも植えてますよ(笑)
可能性はあると思っています。
富良野は夏が暑いので、着色も良くて糖度も良い。
あとはMLFでなんとか。

リースリングも植えました。
商品になるかどうかは全く分からないけれど。

・金井さん
うちはやはり甲州とマスカット・ベーリーAを中心に。
糖度が高くて、もっと小粒なものを目指す。
課題はまだまだ多い。

・佐々木さん
時間が押しているので、
「今後に期待できること」をブルースさんにお任せして、
まとめていただきたいと思います。

・ブルースさん
じゃあ、消費者として期待していることを。

50年後のこの会で、
「最近日本のワイン良くなったよね」
「50年前の生産者は何やってたんだろうね」
ということになるといい(笑)

あと、まだまだ量が少ない。
生産量を増やすのと、値段を安くすること。

今は値段が高くてもどんどん売れる。
でも、それがいつまでも続くとは思えない。

毎日飲めるワインを造ることを目指してほしい。
3000円のワインは、毎日飲めないでしょ。
少なくとも僕は飲めない。
もうちょっと安くしないとね。

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いや~、本当に内容が濃くて面白かった。
しかし、専門的な内容が多かったけど、
初心者の人は大丈夫だったかな?

分かると、すごい楽しかったですよ~。

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