農業読本~植物の病害虫 症状と防ぎ方~

朝の見回りで台木がハゲにされていることを発見。

シカを疑ったが、足跡が残らないのはありえないので、
ウサギなどの小動物か?と考えているところに、
タイミングよく果樹栽培の師匠がふらりと来訪。

見てもらったところ、
チョッキリというオトシブミみたいな虫とのこと。

新梢の先っぽや葉だけ切り落としていくらしい。。

防風林などから飛来するらしいので、
なかなか防除が難しい存在。

カレンダーに残しておいて、
毎年この時期に予防防除を行うことにする。

今年は遅きに失したけど、
カスミカメの食害も見られるとのことなので、
モスピランを散布しておく。

すでに複数株がやられている。
これ以上被害が広がらないといいんだけど。

特に初心者の頃は、うまく薬を使っていかないと、
まともな作物を作ることが難しい。

なので、知識として薬のことも知っていかないと。

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研修先では、
「農薬は人間の薬と同じ。
 医者のように知識をもって、適量を知って使わないといけない」
と言う風に教わってます。

今回は借りてきた本をもとに、知識をまとめておきます。

まず、そもそも農薬とは。

「農作物を害する病害虫の防除に用いられる
 殺菌剤、殺虫剤、その他の薬剤
 および農作物などの生理機能の増進または抑制に用いられる
 成長促進剤、発芽抑制剤その他の薬剤を言う」
というのが法的な定義のようです。

意外な感じがしますが、
発根促進剤なんかも農薬の一種と言えるんですね。

ここでは、いわゆる防除を目的とした、
「殺菌剤、殺虫剤」を中心にまとめておきます。

・殺菌剤
 病原菌(カビなども含む)に対して効果を発揮する農薬。
 予防的に使用することが多い。
 すでに被害を受けた箇所はもとには戻らない。

 効き方の仕組みによって、3種類に分類される。

①直接殺菌剤、保護殺菌剤
 茎や葉に発生した病原菌に
 直接散布して退治する「直接殺菌剤」と、
 感染する前に散布して、
 菌の侵入を防ぐ「保護殺菌剤」がある。
 両方の特性を備えたものもある。

②浸透性殺菌剤
 散布した薬剤を植物の内部に浸透させ、
 病原菌が入ってくるのを防ぐ農薬。
 すでに侵入した病原菌の活動を抑える働きもある。

③拮抗菌剤
 抗生物質の働きで、病原菌の働きを抑える。

抗生物質を使うなんて、人間が病気になった時と同じだな。。。

・殺虫剤
 これも薬剤の作用の仕方によって分類される。

①接触剤
 害虫に直接散布したり、葉や茎に散布したものを、
 虫に触れさせて退治する。
 即効性で、すでに発生した虫などに使用。

②物理的防除法
 散布した薬剤が虫の体を包み込んで窒息させる。
 天然成分や自然由来の成分を利用することが多い。

③浸透移行性剤
 株元や植物に散布した薬剤の成分が、
 根や葉から吸収されて植物の体内に移り、
 それを加害した虫を退治するもの。
 効き目は遅いが、効果は長時間持続する。

④食毒剤
 植物に散布した薬剤を虫に食べさせて退治する。
 害虫の好む餌に殺虫剤を混ぜる、
 「誘殺剤」も含まれ、主に夜間に活動する虫に有効。
 (ナメクジやヨトウムシなんかですね)

殺菌剤にしても殺虫剤にしても、
有効使用回数や濃度など、法律で規制されていて、
無許可の農薬の使用は、農家でなくても罰せられます。

薬剤のラベルに必ず表記があるので、
守って使わないと法律違反になる。

これらを使わないとなると、
必殺、「テデトール」しかないわけですね。
見つけた虫を1匹1匹、「手で取る」…。

最も環境に優しいけど、農家の体には優しくないんだよな苦笑
がんばらないとな!

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