これまでのまとめ~ドメーヌ アツシスズキ~

はじめに

まとめシリーズ続いてはヨイチのドメーヌ アツシスズキ。
鈴木さん夫妻が作るワインは非常に高い評価を得ている。
僕がこれまでに飲んだアイテムを紹介。

白ワイン

トモ ブラン

僕がこのドメーヌのものを初めて飲んだのが2016年。
最初は原田商店の試飲会でトモ ブランと出会いました。

以前にも一回飲んで、この個性にたまげた1本。

ミュラートゥルガウ100%で作られた、
貴腐ワインと共通するような甘い香り、甘い味わい。
しかし、ミュラー特有の苦みが強く混ざりこんで、
単純な甘いワインとは一線を画している。

今話題のオレンジワインっぽい作りです。
女子受けよさそうな白。

トモ・ブランK

「トモ・ブランK」の「K」はケルナーの「K」。
2015を3度飲みました。

黄金よりも、もっと美しいレモン・イエロー。
白とは思えない、ぶったまげるアタック。
(なんとアルコール度は13度!)
貴腐が70%も含まれているとのことで、残糖感がある。
リッチで香り豊か。それでいてミネラルも感じる。

ぎゅっと絞った濃縮果汁を思わせる味わい。
このリンゴっぽい味わい、ケルナーっぽくはないけど、
何とも言えず良い味。

それを堪能した後くらいに、思い出したように酸が顔を出す。
そして、するっと消えていく。
ちょっと儚い感じの酸味。

これは個性的な味わいだ。
バーのカウンターで女の子が飲んでると様になりそう。
分かりにくいかな?(笑)
ともかく、果実味が爆発している一杯。


ロゼワイン

ヨイチ ロゼ

かつて「余市ロゼ」としてドメーヌ・タカヒコから出ていたものを、
継承する形で北海道限定流通です。

「もともとイメージが確固としてあった」ので、
「提案があった時に、すんなり受けた」とのこと。

2015を5回、2016を2回、2017は1回飲んでます。

エチケットは毎年ほぼ変わりません。

2015の感想。

最初に飲んだのは2016年10月。
原田商店のジャズとワインの会にて。

ちょうど音楽が、split kick から morning へと移る頃合い。
音楽を聴いている間に力強いロゼが飲みたくなって。
詳しい人によると、トロっとしてきて、より美味しくなっているとのこと。

たしかに、粘性がある。
この緩い感じのタンニンに弱いんだよな。
余韻を味わっていると、その中にかすかにアルコールを感じる。
冷静な中に燃えるような情熱を抱えている、そんな感じ。
ちょっとクラっと来るタイプのワイン。

ロゼって恋を連想するな。
うまいです。文句なく。

ロゼと言えども、深い色合い。侮ることなかれ、これは並みのワインでは敵わない。ロゼに惚れ直す1本。パワーと鋭さ、複雑さ。まさに赤白両方の魅力を具備している。しかも時を経て、より魅力が増している気がするな。たまらない1本。間違いなく、ロゼの中では僕の中でのナンバーワン。

まだ新しいワイナリーですが、
僕はここの本領は赤だと思っています。
赤が安定して供給するようになれば、かなり面白い。
最も楽しみなワイナリーのうちのひとつです!

2016の感想。

ツヴァイ、ミュラー、ケルナーなどを使用。
アロマティックでアフターが長く、
まだまだ味わっていたくなるようなパワーのある1本。

これが今回のメーカーズランチの締めに出てきた理由が分かる。
まさに最後にふさわしいワイン。
締めくくりのロゼ、というのも良いですね.。

非常に飲みやすく、
今回の料理の中では春野菜のベニエに合う。
(ベニエってドーナツみたいなやつだけを指すんじゃなくて、
 揚げ物全般を指すのね。要するに天ぷらみたいな感じ)

少し苦味を感じる春野菜と、
このロゼのほのかな甘さと酸。
いいね。春の野原のようだ。
そう考えると、イチゴっぽさのあるロゼだ。
色合いも美しくていいな。

ミュラー60%、ツヴァイゲルトレーベ30%、ケルナー10%。

素朴だけど、芯のしっかりしたロゼ。
さすがです。

「1週間~10日は落ち着けるために置いておく」と言いつつ、
「丁寧に運転したから大丈夫」と自分を言い聞かせて、
買った当日に抜栓(王冠だけど)するという(笑)

そのせいか、濁りは強くかかってますが、
個人的には澄んだものより、濁った方が好きなので。
イチゴの香りと、懐かしいラムネ菓子のような香り。
思ったほど酸は無く、果実味由来の甘い感じの方が印象的。
表面に現れるほどではないが、口中で微発泡を感じる。

スイスイと飲めてしまう、素敵なロゼ。
でも、実はアルコール度が13%もあるので、
下手するとベロベロになります。

今回、ハーブとマッチするということが分かったのが収穫だった。
このバジルパンとの相性が良すぎて感動。
というか、もっとバジルバジルしたものと合わせたくなって、
バジルパスタとか無いかな~と思って探したが、無かった。。。

家でコイツを開ける時は、ジェノベーゼとか作ろう。
楽しみ。

・ヨイチロゼ2017
2018年3月。
「コップの会」2本目。

北海道余市のドメーヌ・アツシ・スズキのヨイチロゼ2017。
さすがのイチゴ感。これは特徴的で間違えようもない。
先日飲んだ時にはあった泡も、今日はほとんど感じない。
いよいよ発酵も終了か。

去年よりもアルコール度が1度分低く作られていて、
その分飲みやすく、強さは感じなくなっている。
爽やかな分、確かに去年よりも魅力が増している気がする。

セパージュはミュラー・トゥルガウがメインで90%。
ただ、この品種だけだと水っぽくなってしまうので、
ケルナー8%とツヴァイゲルトレーベが2%入っている。

こういう話を聞きながら飲めるのも、
こういう会だからこそですね。
一段深く知ることができて、
このワインの違った一面も見れた気分。

いつも家にいてほしい。
そんな1本です。

2度目は2018年2月。

原田商店の有料試飲会8本目。

IMG_5035

今回の試飲会の10本の中では、
コイツがなんといってもナンバーワンだったな。

今年のヨイチ・ロゼも酸がしっかりしている。
でも、ツンツンはせず、落ち着きを見せている。
そしてなんといっても香りが魅力だ。

ロゼって赤と白の中間的なポジションで、
香りも中性的なものが多い。
そんな中で、アロマ系品種を使っているからか、
このロゼは非常に香り高い。

タフさや厚みも感じるし、2000円ならコスパも良い。
夏に欲しくなる感じ。
冷やして夕暮れ時に飲むとウマイだろうな~。
イメージの湧いてくる1本です!

赤ワイン

ツヴァイゲルトレーベ

それまでの「ブラン」と「ロゼ」も美味かったのですが、
この1本にはぶっ飛びました。
2016年余市の「ラ・フェット・デ・ヴィニュロンズ・ア・ヨイチ」というイベントにて。

残念ながら、画像はナシです。

ノン・エチケット。
発売は来年とのことで、今回は樽から出しての試飲。

今回のイベントで、ツヴァイには何度も驚かせられたけど、
やはりその筆頭はドメーヌ・アツシ・スズキさんでした。

パワーとインパクトが強烈で、分かりやすい美味しさ。
それでいて、複雑さもあるので、単独でも楽しめる。
余韻はやや短めだけど、その分、次の1杯への期待感が高まる。
(今回は「次の1杯」が無いので、残念だったんですけど)

こういう深みのあるワインは、絶対に世界でも通用する。
日本ワインを北海道のワインが牽引して、
世界とも互角に戦っていけるんじゃないか。
そんなことを考えさせてくれた赤です。

すれ違う人が噂するほど、インパクトがあった。
僕らの並んだ列のすぐあとで完売。
いや~、ギリギリだったな。

このイベント、回り方というか、どこから飲んでいくか、
という戦略も非常に大事になってくる気がします。
ここも、5種類出してたということですが、
その大半がすでに無くなってしまってましたから…。

次回、このイベントに参加するなら、
回り方の計画も立てておかないとな。

疲れてきた味覚や嗅覚にも、
しっかり届いてくるのが、ツヴァイの赤。

軽く、線が薄いように思えて、実は芯が強いタイプ。
余市はツヴァイゲルトレーベが本当に素晴らしいと思う。

野性味がありつつ、複雑さもある。
うーん。これやっぱかなり好きだわ(笑)

トモ・ルージュ

これは2015を1回、2016を1回飲んでます。

まずは2015を飲んだときの感想。

北海道の中でも、最も歴史があり、
産地形成が成功している「余市」の新星、
「ドメーヌ・アツシスズキ」の赤ワインです。

このドメーヌは、ロゼが目立ってますが、
僕としては本領は赤ワインだと思っています。
北海道の赤ワインを牽引する、
「ドメーヌ・タカヒコ」を彷彿とさせるワイン。

それでいて、クリアで元気いっぱい。
香りも豊かでリッチ。
道産の赤ワインでレースがあったら、
こいつは大穴になると思うな。
3位以内に絡んできそうだ。

将来性もあるし、数年後にはトップ争いしてるかも。
期待の1本です!

続いて2016の感想。
ワインヘリテージのワイン。
終盤に差し掛かってきて、
そろそろ無くなるワインも増えだしてきた頃合い。

疲れてきた味覚や嗅覚にも、
しっかり届いてくるのが、ツヴァイの赤。

軽く、線が薄いように思えて、実は芯が強いタイプ。
余市はツヴァイゲルトレーベが本当に素晴らしいと思う。

野性味がありつつ、複雑さもある。
うーん。これやっぱかなり好きだわ(笑)

2019年1月

我が家のワイン会でのワイン。
今回の会で唯一の赤。
トモ・ルージュ2015。

IMG_6515

ドメーヌ・アツシスズキのトモ・ルージュ。
奥さんの名前を冠した赤で、ツヴァイゲルト100%とのこと。
それも遅摘みらしく、収穫は11月らしい。

やはりツヴァイらしく、最初のタッチから魅力全開。
香りも華やかに立つし、果実味の凝縮感も素晴らしい!
しかしツヴァイをここまで香り豊かに造るとは、
なかなか他に真似できない技術だと思うな。
わずかに野性味というか、エキゾチックな感じもあり、
素晴らしいの一言。

僕は手に入れたことないんだよなー。
ボトルで付き合ってみたいけど、争奪戦に参戦するのがなー笑
なるべく穏便に手に入らぬものか。
そこが悩みですね。

ピノ・ノワール

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2019年3月ワインヘリテージにて。

余市のドメーヌ・アツシ・スズキの作品。
ピノ・ノワールは試験醸造で、
今後も販売するかは未定というアイテム。
最も印象的だったのは赤い果実の感じ。
野生のラズベリーのような、
少し酸味のある爽やかな味わい。
ローストビーフに合わせても良いけど、
魚介に合わせてもなかなかいける。
魚は白、という固定概念を外せば、
色々な可能性が見えてくる。
熟成によって酸が丸くなったところも見てみたい。
ぜひ作り続けて欲しい作品です。

2度目は2019年

余市ラフェトにて。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 無題-8.png

3種類あって、ピノ・ノワールのみ試飲。
ここはツヴァイゲルトが最高においしいが、
それを彷彿とさせる力のあるピノ。
アタックも十分にあるので、
北海道の繊細なピノ、というイメージを覆してくれる。
冷涼な気候の北海道は、今やピノの産地といえる。
これからは様々な造りのピノが出てくるはず。
そんな未来に思いをはせてしまう素敵な1本でした。

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