まとめシリーズ次は藤澤農園です。
「10Rのまとめの中の一部じゃないの?」
というツッコミが聞こえてきそうですが、
独断と偏見で独立したカテゴリーにしました。
藤澤農園
藤澤農園2012
2012年は2度飲んでいます。
1度目は2015年。
![](https://i0.wp.com/hokkaidowinelover.com/wp-content/uploads/2020/08/d6fa0278-s.jpg?resize=480%2C640&ssl=1)
言われなければケルナーとは思えない複雑さ。
甘味は控えめで、それほど主張しない。
すこし苦味があり、そのあとで林檎の芳香が来る。
もうちっと熟成したい気配も感じて、非常に好印象。
10Rで醸造されているそうですが、
どうしてもブルースさんは自分のワインを後回しにする。
だから、このブドウも完熟、遅摘みになっている。
そこがまた、魅力なのかもしれませんね。
2度目は2018年ですね。
このワイン会のワインの順は、
結構ランダムで、似ているテイストが隣接しておかれることが多い。
とはいえ、最後のトリはやはりすごいので来ましたね。
10Rで醸造された、藤澤農園のケルナー。
テイスティングコメントは以下。
「酸が心地よい。
複雑さと力強さ。孤高の魅力。
愛してやまないケルナーだ」
コメントを一読しても明らかなとおり、
これは今回のベストでした。
みなさんの集計でも1位だったので、
ケルナーのひとつの完成形と言って差し支えないかと。
今回のケルナーの会では、ケルナーの魅力と言うものを再確認できた。
一般的には「高貴品種に比べ、劣る品種」という認識があるが、
寒冷地北海道のテロワールを表現するのに、
欠かすことのできない品種だと思う。
特に複雑さを有したフルーツ香、
(柑橘とパッションフルーツの香りだけでなく、
熟成による完熟フルーツやコンポートの香り)
透明感のある酸と果実由来の甘さのバランス、
そして灯油や苦味のアクセントがうまく備わること。
これらがケルナーの魅力を最大化するポイントかな、
と言う気がしました。
そして、それは藤澤ケルナーが具現している。
一飲の価値あるワインです。
藤澤農園2015
![画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 572facee-s.jpg](https://i0.wp.com/hokkaidowinelover.com/wp-content/uploads/2020/11/572facee-s.jpg?w=1262&ssl=1)
2015年縛りのワイン会のラスト。
当初はケルナー縛りで前半に登場する予定でしたが、
甘みのあるワインなので、デザートに回そう、
という提案があり、味わい重視でラストのワインに。
同じケルナーでも残糖感があって、優しいワイン。
米粉で作られたスイスロールに良く合う。
生クリームの程よい甘さと、
相性が抜群に良くてうっとりしてしまう。
華やかなパーティーの後、
余韻を楽しみながら飲むのに最適なワイン。
素敵な一夜でした。
藤澤農園 塞翁が馬
藤澤農園 塞翁が馬2014
2014年ヴィンテージは4度飲んでいます。
![](https://i0.wp.com/hokkaidowinelover.com/wp-content/uploads/2020/08/5616593f-s.jpg?resize=480%2C640&ssl=1)
手に入れられなくて、もう飲めないかと思っていた藤澤農園の白。
「塞翁が馬」って面白いネーミングしますね。10Rでの醸造。
美しく透明感のある白です。
アロマティックな香りに一口目から悩殺される。
複雑で繊細で…だれがこれをケルナー単一だって思えるのだろう。
リッチ系のニュアンスだが、コクがあるわけではない。
それにはもうしばし、何年かの熟成を必要としそうだ。
果実味の甘さがあるが、嫌味ではない。
酸は緩やかで、葡萄の香りを支えてくれている。
奥さんは大のお気に入り。
そうだな。僕もかなり好きなテイストだ。
また素晴らしいワインが誕生してしまった。
いくつのアイテムを追いかければいいんだ!
幸せな苦悩だな(笑)
これまた貴重なワインの登場。
ボトルがうちに存在すること自体が初めてなので、
取り扱いもちょっと緊張するな(笑)
香りの段階から、仄かにリンゴや柑橘の香り。
料理に合わせるというより、
もうデザートワインとして食後に楽しみたい、
そんな甘いテイスト。
糖による甘さというよりは、果実味で甘く感じるような感じ。
果物をほおばっているような感覚にとらわれる。
余韻も長い。
うーん、腹持ちの良いワインだな。
長い間、思い出しながら楽しませてくれる。
ワイン会の終盤でも印象に残る、すごいワインでした!
同じケルナーだが、こっちは比較的甘口。
果実味を濃厚に感じる、デザートワイン的存在。
こちらも香りは特徴的。
香りは清涼感のある果物の果汁のよう。
前に出てくるキレイな酸は一瞬で消えて、
その後に果実味由来の甘さがグワッと来る。後味にはほのかにカルピス…笑乳酸由来の味わいだろうか。
もちろん好みの問題なのだろうけれど、
こいつは大好きな種類のワインだ。
特に寝る前の時間と合うワイン。
甘い夢を見させてくれそうじゃないですか?(笑)
ケルナー好きとしては避けて通れない白。しかも2014。貴重なワインが出てくるなー。
香りから芳醇だが、やはり口に含んだときに魅力を発揮する。甘やかなのにリッチで深い。
僕は基本的に甘いワインは好きでない。好きでないんだが、悔しいことにコイツはうまい。うまいどころか、大好きだ。
自分の主義主張なんて、丸めて三角コーナーにポイできるほど、コイツは美味いんだ。
これほどまでにケルナーのフラグランス、それを引き出せる作り手はいないだろう。
いやー。今日も一目出会えて良かった。永遠の片想いのように、フワフワと気持ち良くさせてくれる1本。
藤澤農園 塞翁が馬2015
![](https://i0.wp.com/hokkaidowinelover.com/wp-content/uploads/2020/08/c5cfd2a4-s.jpg?resize=480%2C640&ssl=1)
僕は北海道らしさが最も現れる、
現時点で最高のブドウ品種は白ではケルナーだと思ってます。
そしてこのケルナーは北海道で最高だと思う。
つまり、これを飲めば北海道(の白ワイン)が分かるというもの。
なにより、アロマティック品種特有の香り、
これが凄いんです。
本場であるドイツも目じゃないくらいですよ。
そしてぽっちりとした黄色を帯びた色彩。
粘性も高めで残糖の高さを感じる。
僕はどちらかと言えば酸のきれいな白が好きで、
甘いワインは敬遠しがちなんですが…
これは別格です。
好きとか嫌いとか、そういうものを超越した味わい。
これぞ北海道です。
そしていつもの「上幌ワインと仲間たち」のイニシャル。
うーん、クール(笑)
あ、そうそう。
あと、ビン底はすごく澱が舞います。
![](https://i0.wp.com/hokkaidowinelover.com/wp-content/uploads/2020/08/78b97fe2-s.jpg?resize=480%2C640&ssl=1)
これを許せる心のおおらかさも、このワインを飲むには必要です。
僕ですか?
僕はこの澱を含んだ、
苦味や雑味が増した部分が特に好きなんです。
「変な奴」と言われて嬉しくなるようだと、
ワイン・ラヴァーと名乗ってもいいかもですね(笑)
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