これも旧ブログより引っ越し記事。
元の投稿は2017年9月に書いたもの。
北海道以外の日本の産地もまとめていきます。
とはいえ、単一の都府県でまとめられるのは、
山梨、長野だけでしょうね。
アイテムの絶対数が段違いだもんな。
今回も、美味しかったもののみ紹介していきます。
一番古い記事は、2014年の年末でした。
・桔梗ヶ原メルロー2006(メルシャン)
タキザワ・ワイナリーの忘年会に、ひょいと出てきた赤。
飲んだ時に書いたメモには、
「これはすごい!メルロー好きにはたまらん!熟成香、味わい、最高!」
と、やけにテンションの高い評価が。
クリームの甘さににカシスなどの黒い果実の香り、
確かに日本でこんなレベルの高いメルローはないでしょう。
で、帰って調べてみてびっくり!
このワイン、1万円はくだらないじゃないですか!
ひえー。もう2度と飲めないかも。
もうちょい飲んでおけばよかったな(笑)
一番好きなブドウ品種は?と問われたら、メルローと答える。
それは飲み始めの時期から変わらない。
いつか北海道でも、メルローが育つようになればいい。
温暖化の影響とかで…(不謹慎)
にしても、感動的なメルローでした。
日本のワインも、日々、進歩しています。
まだまだ期待が高まりますね。
・北信シャルドネ2012(メルシャン)
タキザワ・ワイナリーの忘年会。
北信シャルドネの2012。ネットだと7300円くらい。
メルシャンは「きいろ香」とか「ももいろメルロー」とか、
いい思い出のワインが多い。
今回はシャルドネということで。
シャルドネといえば、テロワールによって、
いろんな顔を見せてくれることで有名。
この長野の北部で造られるシャルドネは、
寒冷地特有の柑橘と酸を感じるかと思いましたが、
意外にも南方系のアロマ(桃とか?)もある。
あとナッツのような風味があるのは醸造の工夫かな。
これはブラインドで出されて、日本のワインだとわからない。
フランス的な味わいと、ニューワールド的な工夫。
酔った状態で飲んだのが勿体ない味わいでした。
ただ、もっと日本らしさが前面に出てもいいかな、
というのが正直な感想。
「きいろ香」とかは品種が甲州ということもあって、
もろに日本という感じのワイン。
個人的には、現存の価値感に則ったワインよりも、
一見理解しがたい、新しいテーゼを提示してくれるワインが好き。
そういう点で、美味しいが少し残念に感じたワインでした。
・塩尻メルロー2011
今日は休日出勤。
結局、3連休は3日とも仕事やないか~泣
いや~、これはワインが無いとやってられないですね(笑)
ってなわけで、帰って開けたのがコイツ。
一口飲んでびっくり!
日本のメルローとは思えない果実味、タンニン。
こりゃすごいわ。ブラインドならボルドーって迷わず言っちゃうな。
しかし、口に含んで良く味わってみると、
樽の香りの奥に、日本独特の酸を感じる。
そして少し軽めなアタックにも和を感じる。
少し熟成を感じる香りもあって、これは文句なくウマイ。
ほんと、日本のワインは刻一刻と進化していってるから、
去年の常識は今年通用しないと感じるね。
大きな可能性を感じる長野のメルロー。
休日出勤の疲れも吹っ飛んで、元気でたわ。
ありがとう、って感じの1本。
・はすみファーム・メルロー2014
早く帰れたので、今日はビーフシチュー。
あとは惣菜でマカロニサラダとチキンナゲットを買って。
合わせたのは長野の赤。
「洗馬」以来、長野の赤、特にメルローに注目です。
こいつもかなりのもんです。
少しビターなチョコレートに合いそう。
合いそうというか、共通点がある。
そしてほのかにミント。これはウマイ。
香りもかなり立つので、華やかでもある。
主張があり、パワーがある中にも繊細さが。
この繊細さはきっと、朝の寒さによるものだな。
日本のメルローに関しては、長野に一日の長がある。
北海道ではメルローの生産者が少ないこともあるが、
どうやら今の段階では、長野に負けているのが実情のよう。
やはり、夏の暑さがメルローの質を左右するのか。
悔しいほどに素晴らしい赤。
日本の赤はダメだ、という数年前の常識さえ、
今ではもう過去のものになりつつある。
日本ワインは状況の変化が激しい。
輸入ワインの世界では、フランス産を抜いてチリ産が1位に。
どうにも安旨の裾野は、かなり広がっているようだ。
ワイン消費量も5%ずつの増加傾向。
加えて知識のある消費者もグングン増えているようだ。
(特に女性にその傾向が強いらしい)
チリ産でワインを覚えた人たちの何割かは、
必ず深みにはまって上位のワインを求めるようになる。
そこに国産や道産のワインが食い込む余地はまだまだありそうだ。
ワイナリーの建設が増え、数年で飽和状態を迎えるというのが、
短期的な北海道の情勢予測だが、
海外産のワインを飲んでいる人の2割を顧客化できれば、
まだまだ需要は発掘できる。
楽しみな展開ですね。
・龍眼2015
クタクタになってきたので、今日は元気が回復しそうな白を。
長野の龍眼というブドウ品種でできた白。
少し冷やし気味くらいで。
透き通るような爽やかな香り。
色あいは透明だけど、薄くピンクがかっている。
味わいはキレイな酸、仄かな甘み、少し感じるタンニン。
うん、これは思ったよりもずっと美味しい。
昨日の泡に「ハズした」感があっただけに期待していなかったけど、
(両方、エノテカのオススメで購入した)
これはとても良い白ですね。
飲みこんだ後も、舌に残る味わい。
余韻が長くて良いな。
あ、ちょっと元気でたわ。
うん、明日もがんばとうって思える1本!
素晴らしい!
・ヴォータノ2010
ケルナー縛りの会の〆の1本。
いや~、ケルナーの会の投稿も、いよいよラストですね。
テイスティングコメントは以下。
「発泡がある。それも微発泡ではなく、完全な発泡。
熟成香もあるが、まだまだ若々しさもある。酸も感じる」
点数は10点満点中7点、順位は6位にしました。
一番の驚きは6年たった今も泡が元気ということ。
よく吹かずに今まで保存されていたな。
若々しさも感じる1本でした。
デザートはフランぼわーずとブルーベリーのクラフティ。
最後まで白との相性が抜群の料理たちだった。
今回はケルナーの魅力もバッチリ感じられたが、
何よりも料理によってワインが引き立てられるというのを再確認。
素晴らしい料理と、素晴らしいワイン。
2倍、いや2乗の魅力だな。凄かった!
・サンシミ・メルロー2012
今日はクリスマス・イヴ。
ということで、パーティーの準備を。
にしても、昨日からの雪がすごすぎて。
家の庭はもはや雪山。
これ、背丈より積もってないか??
50年ぶりのドカ雪とのこと。
昨日は車で半回転するわ(幸い、後続がいなかった)、
帰りは274号線で事故が多発だわで、なかなか大変だ。
そんなクリスマス・イヴのパーティーには、
コイツしかいないだろうということで、
小布施のドメーヌ・ソッガで買ってきたメルロー2012。
こだわりのサンシミ。本当に美味かった。
開けてすぐはタンニンの印象が強く、
ちょっと強面だな~と思ったが、少しずつ変化していく。
気心が知れると、世話焼きな好々爺という感じがするな。
自然な造りだと、深呼吸のようにゆったりする。
変化もゆったりだし、味わいもやさしい。
奥さんの評価は「モンペラよりも美味しい!」
凄いな。神の雫で「オーパス・ワンより美味い」と言われた、
モンペラよりも旨いとはな~。
料理は、オージービーフノステーキ。
ステーキソースは赤ワインを作ったものに。
それだけで、赤との相性はぐっと上がるからな。
あとはラザーニャ。
今回は市販のにしたが、「昨日何食べた」レシピノが濃厚で旨い。
今度はちゃんと、トマトソースから作ろっと。
そしてサーモンのサラダ。
あとはサラダ。
これは前回の茹で卵のサラダのが旨かったな。
似ているのに、印象は全然違う。
最後のブラウニーとワインも良くあってた。
今回が初挑戦のブラウニー。
形は不格好だが(盛り付けだってひどいもんだが)、
味は炒ったクルミとラムレーズンが良い味出してた。
奥さんの喜びようもいつも以上だったので、
ちょっとお菓子作りも挑戦してみようかな。
まだ作れるのが、レアチーズケーキとブラウニーしかないけど(笑)
ワインとブラウニーのほろ苦い甘さがなかなかマッチしている。
果実味由来の甘さももしっかりあるので、
ラムレーズンとの相性が抜群に良かったな。
メルローだけに軽い飲み口で、どこまでもするするいける。
ボルドーの右岸のような印象。
カベルネフランがアッセンブラージュしてある?
と思うほど、飲み口は軽めだ。
それでいて、しっかり主張し、心をつかむものもあるし、
さすがの造りだと感じた。
最高のクルスマス・イヴでした!
・はすみファーム竜眼2014
長野の「はすみファーム」のワインを購入。
3本購入して、そのうち1本を早速、開けました。
白で、ぶどう品種は「竜眼」。
「甲州」に似たテイストを感じる、日本固有品種。
酸味が鋭く、キリリとしている。
和食にも合う。今回はうどんと。
タラのテンプラを乗せて。
香りは薄いのも日本の葡萄っぽい。
完成度が高く、注目のワイナリーですね。
メルローとピノ・ノワールも購入したので、
テイスティングするのが楽しみですね。
酸味が強く、正直に言って、結構すっぱい。
すっぱいんだけど、ついついグラスに注いでしまう。
飲み干すたびに、酸がきついな~と思うけれど、
口に運ぶグラスが止まらない。
でさ、結局1本空けてしまうんだよな~。
うまいワインってのは、これだから困るんだ。
ダイエット中なのに…(笑)
・信州シャルドネ2012
長野の1日目の夜はオイスター・プリュスで。
カキが食べたかったので、合いそうなシャルドネで。
最初は少し温度が高かったので、
気持ち強めに冷やしてもらって。
温度高いと樽が少し鼻に付くけど、
低めの温度だとキレイな酸が目立ってよいな。
特に牡蠣には爽やかなのがいい。
まずは生牡蠣の盛り合わせ。
3種盛りだけど、オマケで。
ほんとーーに美味い!
ワインとも合う!
牡蠣とワインって、昔は陳腐になるほど「牡蠣とシャブリ」と言われ、
その反動か最近は物議を醸しやすい話題。
「美味しんぼ」でも、
牡蠣と白ワインは生臭さが引き立つだけで、
普通の味覚を持ってたら耐えられない。
無理せず日本酒を合わすのが良い…
みたいなことが描かれてた。
確かにフルーティなシャブリ(を始めとする白全般)は生臭くなって酷いけど、
レモンのような香りのドライな白とは最高に合う!
今回も産地による牡蠣の味わいの違いを楽しみつつ、
くいくいとワインが進む。
続いて牡蠣のアヒージョ。
プリプリして、これまた良い。
バゲットを追加したら、温め直してくれるサービスも嬉しい。
メインディッシュに牡蠣フライ!
このボリュームよ!
レモンは勿論だが、タルタルソースもまたワインと合う。
最後にリンゴを出してくれて。
いやー、気持ちよくホテルに帰りました。
最高だったな。
・楠ワイナリー・ピノ・ノワール2014
さて、長野の「わざわざ」で購入してきたシュトレン。
シュトレンというのはドイツの菓子パンで、
クリスマス前の1か月程、アドベントと呼ばれる時期に、
少しずつスライスして食べるのが文化だそうな。
ドライフルーツなんかが練り込んであって、ずっしり重量感がある。
熟成も効くみたいなので、長く楽しめる感じ。
あとはカンパ^ニュ。ヒマワリの種とレーズンが入っている。
カンパーニュには半額になってたチーズを乗せて。
で、合わせたのはせっかくなので長野のピノ。
楠ワイナリーのピノ・ノワール2014。
ワイナリーの方の話だと、ちょっと弱いヴィンテージだったみたい。
加えて、移動の疲れが取れない間に開けちゃったので、
全体的に濁りがあって、くすんだ感じになってしまった。
ちょっと悪いことをしたかな、という印象。
それでも、かなり高いポテンシャルを感じました。
特に、「わざわざ」のパンとの相性は抜群だった。
パンとチーズだけの軽い夕食だったのですが、
このワインのおかげで非常に華やかになった。
奥さんもかなり気に入っていたし、
国内にもまだまだたくさん美味しいワインはあるな。
可能性が広がっていっているのを感じる1本でした。
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以上が2016年までの長野です。
実は長野旅行に行ったこともあって、
もっと飲んだワインはあるんですけど、
持ち帰って飲んだのが2017年だったもんで、
ここには掲載せずです。
また、年が明けたあたりで2017年もまとめるつもりなので、
そこもぜひ期待してさい~。
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