北海道外のワイナリーまとめシリーズ、
次は四恩醸造です。
エチケットの水彩画が美しく、
またその画題がワインの名前になっているところも特徴的。
味わいもかなり好きです。
価格も手ごろなので、見つけたら即買いのワイナリー。
スパークリングワイン
窓辺
窓辺2015
四恩醸造の「窓辺」の2015。
泡なんですが、白…というかオレンジ・ワイン。
かんたんに言うと、白ブドウを赤ワインのやり方で醸造してます。
通称、「オレンジ・ワイン」と言われる、注目されている手法です。
![image](https://i0.wp.com/livedoor.blogimg.jp/belgrave/imgs/1/6/16a472da-s.jpg?w=1262)
裏エチケットにも書かれている通り、濁りもハンパない。
![image](https://i0.wp.com/livedoor.blogimg.jp/belgrave/imgs/b/a/bac065db-s.jpg?w=1262)
最後の一杯。
グラスを回しながら撮ったら、液面が斜めになりました(笑)
くすんだオレンジ。
「ノン・フィルター」、つまり人為的に清澄させずに、
ワインそのものの「濁り」を残したもの。
評論家的には、「雑味が多くて、洗練されていない」となる。
…となるが、僕にとっては心に響く。
たとえば、ブルーハーツの曲のように。
最近はやりの歌唱力を競う番組なんかでは、
絶対に勝ち残れないような歌い手。
でも、そういう番組の優勝者は翌日には忘れるのに、
ブルーハーツは、ずーっと心に残る。
この雑味は、そういう種類の雑味だ。
合わせたのは、普通のシチュー。
![image](https://i0.wp.com/livedoor.blogimg.jp/belgrave/imgs/d/3/d37aa0b7-s.jpg?w=1262)
え?普通のホワイト・シチューです。
個性の強いワインと、没個性的なシチュー。
なかなか面白い組み合わせ。
このワインを一言で言うと、複雑。
梅酒のようなテイストと、イーストのようなほろ苦さ、
そして肉料理にも合うような重厚さ。
相反するテイストが、泡にくるまれて、のどを流れていく。
シチューとも相性よし。
値段も2000円くらいだし、
手に入るなら、いつも飲める状態にしておきたい1本。
白ワイン
夏の陽
夏の陽2015
2016年6月のワイン会。
持参ワインは「夏の陽」。
シャルドネが主体。
![image](https://i0.wp.com/livedoor.blogimg.jp/belgrave/imgs/1/1/11a50906-s.jpg?w=1262)
これは香りに思わず声が上がる。
酸が綺麗で、なるほど、夏の陽だわ。
緩やかな泡と少しの濁りが気怠い夏の昼間を思わせる。
それでいて美しい酸が清涼感を生んでいる。
レモンのさわやかさ、厚みのある果実味。
真昼ではなくて、陽が陰り始めている。
あぁ、これは乾杯向きの一杯だ。
北海道とはまた違う、暑い日の乾杯に最適な泡。
料理と合わせるのが難しそう。
温度が上がると複雑さが増してくる。
この変化についてこれる料理なんてあるんだろうか
グラスの縁に僅かに残る泡。
忘れがたい、ひと夏の思い出のような1本。
マーガレット
![画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 59d5246e-s.jpg](https://i0.wp.com/hokkaidowinelover.com/wp-content/uploads/2019/09/59d5246e-s.jpg?w=1262&ssl=1)
「ワインの店いとう」で買ったワイン。
![画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 83e2ea36-s.jpg](https://i0.wp.com/hokkaidowinelover.com/wp-content/uploads/2019/09/83e2ea36-s.jpg?w=1262&ssl=1)
ワインの名前はエチケットの水彩画から。
果実感が強く、甘い香りが印象的。
極辛口との話だが、「やや辛口」くらいに感じる。
リンゴのコンポートのような熟した甘さ、シナモンなどの香辛料の雰囲気も。
飲み始めると止まらない。
スイスイ行ってしまう白です。
●2度目は2020年12月。
甲州種のシュール・リーで作られているらしい。
こういうぽっちゃりした白は好きなんだよな。
厚みがあり、果実味の手ごたえもしっかりある。
酸は適度な感じで、
果実由来の甘さとバランスを取れるくらい。
優しい感じが落ち着く白。
夜は授業をして帰ってくるとアドレナリン出てるので、
それをゆったりと落ち着けるのに最適な1本。
朝も弁当作りから息子の幼稚園送りがあって早起きなので、
こいつ1杯で体を落ち着けて、ぐっすり眠るのが最高だな。
カサブランカ・ブラン
2020年7月。
![画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 631eb63a-s.jpg](https://i0.wp.com/hokkaidowinelover.com/wp-content/uploads/2020/07/631eb63a-s.jpg?w=1262&ssl=1)
大好きな四恩醸造のカサブランカ。
![画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: eefa0eed-s.jpg](https://i0.wp.com/hokkaidowinelover.com/wp-content/uploads/2020/07/eefa0eed-s.jpg?w=1262&ssl=1)
きわめてクリアな味わい。
ただ、その中にトロピカルな雰囲気がふわりと。
アロマティック品種が使われているのかと思いきや、
プチマンサン、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネとのこと。
透き通る雰囲気は品種からも連想できるが、
この緩やかで甘やかな感じは、何がそうさせるのか。
ついついグラスに手が伸びてしまう。
地味だが魔性だわ。
ハマる1本です。
希望
希望2018
![画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 11ec581e-s.jpg](https://i0.wp.com/hokkaidowinelover.com/wp-content/uploads/2020/10/11ec581e-s.jpg?w=1262&ssl=1)
2020年11月。
![画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 2c5d6b07-s.jpg](https://i0.wp.com/hokkaidowinelover.com/wp-content/uploads/2020/10/2c5d6b07-s.jpg?w=1262&ssl=1)
前回飲んだ赤の印象から、これも優しめのワインなのかな、
とイメージして飲んでびっくり。
液温よりも冷たい印象を受ける、尖った印象のワイン。
ソーヴィニヨン・ブランとプチマンサンが主体らしく、
品種の特性を前に出している感じか。
これはまた四恩醸造のこれまでのイメージと違う印象のワイン。
醸造家が変わったからかな?
これまたなかなか面白いアイテムです。
1000円台というのもさすがですね。
オレンジワイン
窓辺
窓辺2015
夜は軽くパーティー。
![IMG_3338](https://i0.wp.com/livedoor.blogimg.jp/belgrave/imgs/b/e/be527535-s.jpg?w=1262)
ワイン会で飲んで以来、ハマっている四恩醸造。
虎屋リカーのネット店舗で発売をかぎつけて買ったもの。
(本当はクレマチスを買ったけど、割ってしまったと連絡が入り、
窓辺になりました…。そういうこともあるんですね…)
![IMG_3339](https://i0.wp.com/livedoor.blogimg.jp/belgrave/imgs/5/f/5f3eca62-s.jpg?w=1262)
濁りは好きなのでとても良いです。
寝かしておいたら、オリも見えるほど溜まる。
このくすんだ感じと濃厚な果実味はクセになる。
酸をほとんど感じないあたり、北海道の白とは趣が違う。
さすが、南北に長い日本。
同じ国内でも大きな違いを味わえる。
窓辺といい、パンといい、手作り感があるものは良いな。
ハマっていく予感…。
ロゼワイン
瑞雲
瑞雲2015
2016年に。
ちょっと甘目のクリームリーズケーキと合わせて。
![image](https://i0.wp.com/livedoor.blogimg.jp/belgrave/imgs/6/9/69207461-s.jpg?w=1262)
四恩の「瑞雲」です。
ネットの「虎屋」で購入した四恩3本のうちの1本。
![image](https://i0.wp.com/livedoor.blogimg.jp/belgrave/imgs/3/e/3e1f840e-s.jpg?w=1262)
泡の気圧が高く、王冠を開ける時に吹きそうになり、
固まったままの姿勢で過ごすこと数分。
奥さんに不審がられつつも、1滴もこぼさずに開栓。
味わいは深く、かなり美味しい。
酸はほとんど感じない、丸みを帯びたスパークリング。
泡も(あれだけ抜栓に苦労したのがウソのように)サワサワと優しい。
果実味由来の甘さが魅力的。
アプリコットのような香りが、酔わせてくれる。
酸をほとんど感じないので、甘目のチーズケーキとマッチしている。
甘いのに美味しいと感じるワインはほとんどないので、
これは特別だ。
おそらく、濁り由来の複雑性が、甘さをうまく包んでくれているのだろう。
チーズケーキの余韻を楽しみながら、コイツの余韻を味わう。
うーん。これは久々に格の違うロゼだ。
おそらく国内最強。素晴らしい!
向日葵
2020年10月。
![画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: b8cf5199-s.jpg](https://i0.wp.com/hokkaidowinelover.com/wp-content/uploads/2020/10/b8cf5199-s.jpg?w=1262&ssl=1)
四恩醸造のロゼ。
![画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 56c0b398-s.jpg](https://i0.wp.com/hokkaidowinelover.com/wp-content/uploads/2020/10/56c0b398-s.jpg?w=1262&ssl=1)
相変わらずの心惹かれるエチケット。
おでんは関西風で、ダシ強めの薄味。
からしが良い役割を果たしてくれる。
牛スジと大根があれば、それで満足…
というわけにもいかないので、練り物やジャガイモも。
このロゼはドライに仕上げてあり、
わずかな苦みが良いアクセントになっている。
主張は強くないが、芯は強いという印象。
おでんとの相性はまずまず。
ちょっとお互い控えめで、
縁談がうまく進まない感じはあるが、
結婚してしまえばうまくいく印象。
華やかさはないが、日常の幸せという感じ。
小さいが確かな幸せ、というのはとても心地よい。
大切にしていかないとな。
赤ワイン
日向
![画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: d5f5cef7-s.jpg](https://i0.wp.com/hokkaidowinelover.com/wp-content/uploads/2019/06/d5f5cef7-s.jpg?w=1262&ssl=1)
注目度が上がり、手に入りにくくなった、ドメーヌ・オヤマダの赤。
![画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 3c0034d2-s.jpg](https://i0.wp.com/hokkaidowinelover.com/wp-content/uploads/2019/06/3c0034d2-s.jpg?w=1262&ssl=1)
しかし今回飲んだのは香り閉じ気味、
やや還元臭も感じる。
くすんで、ボヤけた印象でした。
「美味かった!」という話も聞いてるし、
どうやらボトル差か、コンディションか…。
試飲後残ってたら再チャレンジしたかったが、それも叶わず…。
どこかで出会ったら、もう一度確認のために、
ぜひ飲んでみたい1本です。
薔薇
![画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 6d783f07-s.jpg](https://i0.wp.com/hokkaidowinelover.com/wp-content/uploads/2020/10/6d783f07-s.jpg?w=1262&ssl=1)
四恩に共通して感じる優しさがここにもある。
ふんわりとした雰囲気で、
「これを伝えたい!」という想いがあふれるワインというよりは、
「きみは何を受け取るんだい?」と問われているようなワイン。
控えめではあるが、若い果実のようなフレッシュさと、
芯の強さが確かにある。
ぼんやり飲んだら、ただ「美味しい」で終わりそう。
こういうなんでもないところに哲学があり、
真理があるような気がする。
秋の夜長、ゆったりと飲みたい1本です。
酒精強化ワイン
仄仄(ほのぼの)
2016年の年末。
![image](https://i0.wp.com/livedoor.blogimg.jp/belgrave/imgs/9/1/919f9117-s.jpg?w=1262)
本年締めくくりの1本は酒精強化ワインにしました。
山梨県四恩醸造の「仄仄(ほのぼの)」。
珍しい名前ですが、ワインの名前というよりも、
エチケットの画題が「仄仄」なのです。
暮れなずむ夕暮れのイメージです。
![image](https://i0.wp.com/livedoor.blogimg.jp/belgrave/imgs/3/a/3a06b9f3-s.jpg?w=1262)
アルコール度は18.0。
醸造途中でブランデーを添加している、いわゆる「ポートワイン」です。
1年の最後なので、食事の最後に楽しむタイプのコイツを。
![image](https://i0.wp.com/livedoor.blogimg.jp/belgrave/imgs/d/3/d3d99c84-s.jpg?w=1262)
色あいは琥珀色。濃いです。
味わいは少し苦めのカラメル。もしくはコーヒーのような苦味。
その後にドライフルーツのようなコッテリした甘味が続いて、
最後はナッツかな。コクがある。
グイグイ行くわけにはいかないので、
6Pチーズをつまみながら、なめるように味わい、今年を振り返る。
今年は就農にチャレンジするのを1年先送りして始まった年でした。
来年を見据えて、職場でも責任者から外してもらい、
そういう意味では「ほのぼの」とした1年でした。
時間もできたので料理をはじめとした家事もたくさんできました。
気楽に有給も消費して東北や長野のワイナリーを巡り、
ワイン会に参加したり、ついには主催したり、
色々なことにチャレンジできた年でもありました。
久々に読書もかなりできたし、学ぶことも多かった。
そろそろ来年度に向けてのプレリュード(前奏曲)が聞こえてきそうな、
そんな時期になってきました。
来年からはワインづくり(農業)へ一歩踏み出すわけで。
粘性の高いこのワインのように、
粘り強く、ずっと続けていけたらと考えています。
勢いで飛び出さなかった分、力を溜めることができた、
来年、それを十二分に発揮したいと思います!
うむ。さすが18度。酔いが回るのも早いわ(笑)
明日も早起きなので、もう寝てしまうことにします。
それでは皆様、良いお年を!
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