2020年までのまとめ~ドメーヌ タカヒコ/ワイン編~

さて、いよいよドメーヌ タカヒコのまとめ。
相当な数を飲んでいるので、まとめが大変。
そしてインタビューや訪問記まで入れると、
とんでもないことになりそうなので、2部構成にしました。

今回はとりあえず、ワインのみを紹介。
次の投稿でインタビューや収穫祭をまとめます。

シードル

2014年収穫祭にて試飲。
ドメーヌ・タカヒコでの収穫祭でも、
休憩や昼食時にふるまわれた、中井農園のリンゴ。
甘くてジューシーで非常に美味しかった。
そのリンゴで作られたシードル。

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ああ、あのリンゴから作られたんだな!ってわかるほど味に共通点がある。
酸味はシャープだけど、攻撃的ではない。
特に女性が喜びそうな印象。
一般受けしそう~。
僕はシードルよりワインの方が好きですが。
シードルには複雑性が無いですからね~。

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シードルって感じの微発泡。

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こっちがリンゴ。
パワフルだから、多少、空気にさらしても、なかなか変色しない。
さすが「ナカイ・ブラン」のブドウを作っている農園ですね。

2度目は2015年末。

今日はスカッと中井農園のシードル。

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料理はパイカ(豚の軟骨かな?)の煮ものと、
土ねぎの焼いたの、それから大根サラダで。
土ねぎはお気に入り。150円で4本も入っていて、たらふく食える。
今日は葉付きの太い大根も100円。
ほんと、大阪では考えられないくらい野菜が安く、旨い!

で、中井農園のシードル。
アルコール度は7%で軽めのタッチだけど、
その分、圧はかなり高めで、泡はビンビンに元気。
梅のような爽やかな酸味と、天然酵母の香り。
ブラインドで出されたら、ワインと見分け付かないと思うな~。
それくらい、ワイン好きにも納得の1本。

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ほんと、裏エチケットにあるとおり、圧が高めで抜栓(王冠だけど)には注意。
今回は、やや吹きこぼれました(泣)
勢いよく扱わないようにしないとね。

2人で1本開けても、ほろ酔いになるくらい。
これはいくらでも飲めるわ。
奥さんもお気に入り。
素敵なシードルですね。クセになる。

ナカイ・ヨイチ・シードル2017

2019年1月、原田商店試飲会のワイン。

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かなり圧が強い。吹きそうなほどだった。
梅の香りがあって、爽やか。これは気持ちの良いシードル。シードルというと弱い印象があるが、これは芯が強い。
これで2000円切るのはでかい。お買い得の1本。

白ワイン

ナナツモリ ブラン・ド・ノワール

ブラン・ド・ノワールNV

2014年の収穫祭にて試飲。

ドメーヌ・タカヒコでは、ピノ・ノワールの貴腐化したものを、
白ワインとして出荷している。
いわゆる「ブラン・ド・ノワール」というやつ。

その去年のものを、収穫祭の到着早々、受付時に頂く。
タカヒコさんはケルナーなどの白ワインが好みでないらしいが、
このブラン・ド・ノワールは気に入っているとのこと。
もちろん、赤ワインにしたいのは当然だが、
どうしても灰カビにやられて水分が飛んだものは、
白にするしかにという苦肉の策ですね。

しかししかし、この白が個性的で面白い!
北海道の白の特徴である鋭い酸を感じないのみならず、
濃くてパンチのある白に仕上がっている。

個人的に、白で「パンチが効いている」
と感じるものに出会ったのは初めて。
貴腐化しているので甘いのだが、甘すぎない。
わずかにハチミツの香り。テイストはレーズンに似る。
色も濃い目のイエロー。

値段にもよるけど、僕としてはこれは欲しい1本。
安ければ常に1本置いておいて、気軽に開けたい。
夏だと渇きがいやせなさそうなので、
今くらいの秋口。食前か食後に飲みたいワイン。

いや~、本当に面白いワインを作るなぁ~。

ブラン・ド・ノワール2013

2016年11月です。
フレンチと焼き鳥のお店札幌の「バードウォッチング」2周年企画で。

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ほぼほぼ〆に近づいてきたので。

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オレンジ色の、白ワイン(!)

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目をつぶって飲んだらさ、アタックの強さに赤と勘違いしそう。
というか、僕の中ではもう、ワインの赤白の定義が分からなくなってきた。
合わせる相手もわからないが、海老のリゾットとの相性は最高だったさ。

ちょっと無茶かと思ったけれど、良いワインというのは、
本当にさりげなく料理に寄り添ってくれる。
食事とワインの相性をマリアージュって言うけどさ、
良いワインがそこにあれば、苦労なんてしないのさ。

奥の方にあるタンニンが、上品さを醸していると思われる。
苦味のある人生経験は、優しさを生み出すのかもね。
これまで過ごしてきた時を知りたくなる、
芯を感じさせながらも、穏やかな表情の老紳士のようだ。

素敵なワインだ。

…2014はすでにヘタっていたのに、2013は大丈夫…。
ワインというのは不思議なもんですね。
そこが面白いのかもしれない。

ブラン・ド・ノワール2014

2016年2月メーカーズランチの7本目です。

「ブラン・ド・ノワール」とは、
「黒による白」つまり「黒ブドウから作られる白ワイン」のこと。
本来は赤ワインになる黒ブドウの果皮を取り除いて醸造。
(そうすると、色素が出ないので白ワインになるわけですね)

なぜ、赤ワイン用の黒ブドウを、白ワインにしてしまうのか?
それは、カビによって果実が貴腐化して水分がなくなりシワシワになるから。
このため、果皮ごとの醸造が難しい。
ただ、フランスでは甘口ワインを造るために、
わざと貴腐菌を付ける造り手もいるくらいですから。
果皮を除いて、白ワインにすると面白いんですね。

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2014年で4000本、2015年で800本の生産量。
いわゆる貴腐化したピノを使った白で、
曽我さんいわく「作りたくないワイン」。
(そりゃあ、赤にできないからこそ生まれるワインだからね)

余市の風土を表すような作品。
普段なら捨てているものを使った貴腐。

今回は貴腐化しているにも関わらず、いわゆる辛口(ドライ)。
食事とも合わせられるワインに仕上がっている。
モツ系の臓物とも合うとのこと。
ピノグリ、ピノブランでブラン・ド・ノワールのような、
貴腐化ワインを造ることには可能性を感じるとのこと。

僕としては、この飲みごろは早い(であろうと思われる)、
赤用のブドウから造られた白が大好きです。
曽我さんは「飲みごろは各自の研究で」とおっしゃってましたが、
僕としてはもう、今から1年以内ではないかと感じました。

フレッシュさの残るうちに飲んでおきたい、
ドメーヌ・タカヒコには珍しい早飲みできる(と思われる)1本。

2度目は2016年8月。

赤になれなかったブドウで作られる、ブラン・ド・ノワール。

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春に飲んだ時は美味しかったので、
割と楽しみにしていたのですが…。
なんというか、非常に個性的な香り(お茶…というかなんというか?)。

味わいの奥には甘い果実の印象もあるんですが、
なんというか、かなり偏ったワインでした。
しつこいようですが、僕はわりと変質的なワインも好きなんですが、
師匠なんかはダメっぽかったですね(笑)

僕は懲りずに、何年か置いておいて飲んでみたいです。
いや、手元に無いんですけどね。
あったら、の話ですけど(笑)

2度目は2017年

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ドメーヌ・タカヒコに戻って、白です。
なんと、この1杯がラストの1杯。
集中的に攻めても、序盤のこのタイミングで品切れ。
ほんと、恐ろしいほどの品薄アイテムですね。

貴腐菌の付いたピノ・ノワールから作られた白。
甘口っぽい雰囲気だけれど、アンズのような独特の香り、
そして思ったよりも力のある酸を感じる。
香りが豊かで、すこし苦味があるので、非常に複雑。

これを飲むときは、食べ物はいらないかな。
あるならスフレとか合わせてみたいけど、
わずか1口くらいだからな~。
ボトルで会える日を楽しみにしましょ。

そのときはアンズのスフレでも作るかな(笑)

ブラン・ド・ノワール2015

2018年3月。

我が家のワイン会1本目。

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まさかのブラン・ド・ノワールからのスタート。
まだローストビーフを切っているキッチンで乾杯スタート(笑)

うーん、さすがにウマイ。
貴腐が乗っているだけあって、ほんのりとした甘味。
そしてそれを包み込むように、
複雑さと苦味が全体を引き締めてくれている。

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ピノ・ノワールの収穫時に、赤に回せない房から作られるこのアイテム。
生産者にとっても大事だけど、ワイン好きとしても大切なアイテム。
赤にできない房が増えるのは悲しむべきことだけど、
やっぱりこの味わいは毎年飲んでみたくなるんだよな~。

不謹慎かとも思いつつ、
ついつい心待ちにしてしまう白ワインです。

ブラン・ド・ノワールMV

2018年3月ワインヘリテージのワイン。

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貴腐化したピノ・ノワールから作られる白。

2015と2016のマルチ・ヴィンテージで「MV」の表記。
収穫量が少なかった2年分をまとめて作られてます。

やはりキレイな感じがするな~。
苦味が程よいアクセントで、あと引く美味しさです。

しかもこれを飲んで悦に入ってると、
隣でワイン飲んでたのが、
タカヒコさんの横に畑を持つ、
あの有名な弘津さんで、ワイン吹くかと思った(笑)

当然向こうはこっちを知らないけど、
こちらはばっちり知っているので、
酔いも加わって話しかけてきました。

苗木やりたい話もして、
余市には藤本さんという名人がいますね~、
という話をしたら、

「農家には隠すことなんて何もないからよ、
 酒でも持って秘訣を聞きに行けばいいさ」

とアドバイスもらいました。
むしろ、酒もって弘津さんの話を聞きに行こうかな(笑)

生産者さんの語りって、勇気とパワーをもらえるんだよな。
そんな生産者さんが、隣でワインを飲んでいることもある、
すげーイベントでした。

●2度目は2018年11月

ドメーヌ・タカヒコでのテイスティング。

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ブラン・ド・ノワールを飲みながら、
貴彦さんの話を聞くという幸せ。
ただ、どちらに意識を集中してよいか迷う。
贅沢な悩み(笑)

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色合いはほのかに赤みをさしている。
ピノ・ノワールで作られる白。

2015と2016のマルチ・ヴィンテージ(MV)です。
貴腐といえるが、世界にないタイプ。

タンクにぶち込んで、2週間ほっておく。
結果として醸しになっている。
いわゆるオレンジワインの造り。
すべてのワインの後、最後にプレスする。

ヘッドスペースには不活性ガスを置換。
カビと酢酸菌が動かないように。

健全果も入れて、甘くなりすぎないようにしている。
だからか、甘いかと思いきや、キレイな酸もある。

このアイテムが生まれたのは、
2013年に灰カビが大量発生したとき。
農楽蔵の佐々木さんはアルザスでも学んでいて、
ブラン・ド・ノワールの存在を教えてくれた。

貴腐を有効利用しようと思った。
甘くない貴腐だが、面白い個性ではないか。
余市はきれいな貴腐が出るエリア。
灰カビが出ても笑顔でワイン造りしたいと思っている。

日本食全般に合う味わい。
チーズにも合うが、山菜なんかにも合う。

毎年作られるワインではないし、
作られないほうが(すべてのブドウが赤になるほうが)
良いのだろうが、
個人的には大好きなワイン。

さて、次はいつ会えるのやら笑

3度目は2019年3月

鹿肉の会二次会ワイン。

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まだ早いのでは?という危惧もなんのその。
我が師匠チョイスの1本。

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貴腐化したピノ・ノワールを使用。
本来は赤ワインにしたかったピノ、
貴腐化してしまったので生まれたワイン。
造り手としては不本意なアイテムだろうが、
根強い人気で、相変わらず品薄。
僕も割と好きなんだよなー。
今回は北海道の落花生と合ってた。
ほの甘く、ほの苦い。
このワインの特性は優しさだな。
ワガママな弟みたいなやつ。
また出会えることに期待ですね。

ナカイ・ブラン

ナカイ・ブラン2010

2016年9月。ケルナー縛りのワイン会にて。

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テイスティングコメントは以下。

「濁りが一番ある。微発泡。葡萄とは思えない複雑な香り。
 いや~、これはもはや、ケルナーではないよ」

10点満点を献上、もちろん、順位は1位。

もう、グラスに注いだ時から、これは自信ありました。
間違いなく、タカヒコさんの造り。
複雑な、そしてリッチな香りに、理屈抜きにそそられる。

皆さんの評価も、平均値でトップの高さ。
北海道の白は、本当に世界に胸を張って出せる。
素晴らしい力を秘めた、最高の1本です。
熟成すると、さらに魅力的に。
素晴らしい、の一言です。

ナカイ・ブラン2012

2017年ケルナーの会の10本目。

ドメーヌ・タカヒコの作品。
今回のブラインドのワイン会、当てたのは唯一こいつだけでした。
飲んだ瞬間から確信があって、お代わりして存分に満喫しました笑

テイスティングコメントは以下。

「黄色がかった色合い。  僅かに感じる微発泡。 
金柑の香り、華やかなオレンジ感。  秋に合いすぎるな」

思わずドメーヌ・タカヒコのワイン会を思い出した。
10月後半、秋の終わりの雰囲気に、
ベストマッチするんだよなー。
今回はサツマイモとの相性がドンピシャリ。
そういや、サツマイモはオレンジ煮とかあるもんな。
一人で3杯ほど飲んでしまった笑
これで、ドメーヌ・タカヒコのワインは、
ブラインドで3戦無敗だ。
まず外さない。
個性的だもんなー。

ナカイ・ブラン2013

中井観光農園のブドウを使った、「ナカイ・ブラン」です。

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こちらも「変態ワイン」として取ってあったというヤツ。
澱が多くて、なかなか苦戦させられるボトルたちが集められてる。

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まぁ、でも、ボトルの上の方だったからかな?
変態というほどの濁りもないし、僕としては普通でしたよ。
おいしい。

注いですぐは発泡します。まだ酵母が生きているのかな?
鉄っぽさはほのかに感じますが、「ニュアンス」という程度。
泡はすぐに引きますが、口の中でピリピリと感じます。
まるで熟成中のワインみたい。

味はシードルとの共通点があります。
リンゴの混じった、少し曇った感じの味わい。
香りや味わいは、いい意味でくどいです。

伝わらないと思うけど、秋に合う感じ(笑)
この青空の下で、わいわいとゴハンを食べながら飲むなら、
コイツが一番合っているんじゃないかと思いました。
難しいことを考えずに、パーッとやろうよ、というワイン。
ああ、家飲み用に欲しい!

ナカイ・ブラン2016

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2018年3月のワイン・ヘリテージにて。
パンぐらいでは消せない余韻を抱えてのドメーヌ・タカヒコ。

ケルナーの本領を感じたのは、
忘れもしないドメーヌ・タカヒコの収穫祭で飲んだ、
このナカイブランだったなぁ。

それまでは、白と言えばシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、
せいぜいリースリングだったのが、
常識を一撃でふっとばしてくれました。

ゲヴェルツが混ざっているのかと思うような、
かすかなライチ感のあるフルーティーさ。
その甘さがあるからか、案外厚みがあって、
白とは思えないリッチさがある。
すこしとろりと粘性も感じる。

じっくり付き合えばナッツ香を感じることもあるけど、
今回はまったく取れませんでした泣

はー、ちょっともったいないことしたかもな。
味覚リセット用に、
ビスケットと水を持っていけばよかった~。

ナカイ・ブランNV

晩御飯は奥さんの手料理で手羽先の甘辛焼き、
温野菜サラダでキャベツとカボチャ、そしてしいたけ焼きです。
ん~、しいたけって、醤油たらしただけで、なんでこんなに美味しいんだろ。

合わせたのはドメーヌ・タカヒコのナカイブラン。

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ボトルを光に透かすと、かなりの澱が舞っています。

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ん~、こういうコンセプト、大好きです。
自分で飲むためのワインをここまで極められたら最高ですね。
こういう白が作れたらいいな~。

色合いは限りなくロゼに近い(というか、ロゼです)。

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こういう自由な雰囲気、好きだわ~。
アタックは強く感じるけど、アルコール度はそんなに高くない(12度)。
アタックって、アルコール度だけで決まるわけではないのかな?
ファーストアロマが主張するからかも。

キレイで整ったワインではない。
でも、その分、飲み手に媚びる要素も全くない。
「気に入らないなら飲まなくていいよ」とでも言うような、
そのそっけない雰囲気に惚れてしまう。

ノロケついでに言うなら、甘口ワインのようにトロリとしつつ、
ピリッとシャープな感じを与えてくれるところが魅力。
酸は強くないが、しっかり存在を感じさせてくれる。
タンニンもそう。意識しなければ感じないが、
それでもそこに、しっかりとある。
必要な要素がすべてある。
悪い意味ではなくて、雑味があるので複雑になっていて、
一つ一つの要素は集中しないと感じ取れない。

でも、そんな肩ひじ張らず、
それをそのままに楽しめるなら、これは最高の味わい。
知識も経験も捨てて、気軽に飲んでみると、
このワインは最高の顔を見せてくれつでしょうね。

こういうワインを自家用に作って、
毎晩、気のおけない人たちと酌み交わしたい。
それが、最高の酒ですよね。

いいなぁ。

2度目は2017年3月

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ドメーヌ・タカヒコ醸造の白ワイン。
同じ余市の中井農園のブドウを使用しているので、「ナカイ・ブラン」。
ヴィンテージは無し=NV(ノン・ヴィンテージ)の表記です。

とても香り高いワイン。
この芳醇な果物の香り、好きだわ。

それでいてドライに仕上がっているので、いろいろな料理にも合う。

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特に今回のビュッフェでは、「アンコウのフリット」とよく合ってた。
なぜか海沿いの余市や小樽で作られたワインは、
海の幸との相性が非常に良い気がする。
なんでだろうな。

これまたレアなので、次はいつ会えるか(笑)

赤ワイン

ナナツモリ

ナナツモリ2012

2014年の収穫祭にて試飲。

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ナナツモリの初ヴィンテージですね。
色はやや海老茶がかっています。
いわゆるダシの効いた味わいで、こういうワインは好きですね。
本格派のピノ・ノワールという印象。
樽はあまり効かせていないとのことだが、
樽香は感じるし、それがいい魅力になっているとも思う。
もちろん、うるさく感じるほどの香りでは全くない。

ブドウが少し弱いのか?
パワーはあまり感じられないのが残念。
去年は灰カビにかなりやられたらしい。
7トン中3トンは白ワインになってしまったらしいし、
そのあたりに弱さの原因があるのかもしれない。

こりゃあ、出来の良かった今年のナナツモリには、
俄然、期待感が高まります。
もう少しフレッシュさが出れば、最高のワインになりそう!

そして2014年の収穫祭での試飲にはもう1種類。

今回は造り手の曽我貴彦さんが「変態ワイン」と称した(笑)、
非売品のピノ・ノワールです。

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家飲み用(自宅用)として取ってあるワインで、
人に売ったりはしないとのこと。
今回は、お手伝いをしたみなさんのみに試飲の提供。

立ててあると、底の方にガッツリと澱がたまる。
特にその残りのあたりを飲むと、
「変態」と呼ばれる所以がわかります(笑)

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濁りがただ者じゃないのが分かるでしょうか??
さらにですね、

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写真ではちょっとわからないですね。
表面でキラキラと酒石酸(?)が輝いています。

そして、一口含むと、本当に変態っぽい味わい(笑)
非常に面白い。個性が強すぎて、思わず笑ってしまう。
僕はこの香り、「血の匂い」だと感じました(笑)
鉄分が多いのかな?鉄っぽく、豪快。
あちこちを怪我してる、元気いっぱいのガキみたいです。

あ、口の中に残る余韻は、しっかりとピノですよ。
ゆるゆると楽しむと、その変化も面白い感じです。
まぁ、でも、一般受けはしないだろうな~。
ワイン好きなら、すごく楽しいワイン。
ワイン会とかに持って行って、みんなの反応を見たくなる1本です。

こいつは「オー・リー」の原型とも呼べるアイテムですね。
面白かったな~。

2度目は2019年1月

原田商店試飲会のワイン。

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いやー、12が出てくるとは。
なかなか貴重な展開です。
ブショネが心配されたが、コルクの香りからも問題はなし。
ワイン自体の香りも華やか。
ただ、味わいは薄い感じ。
まだ閉じている雰囲気か。
抜栓直後は厳しいのかもしれない。
それが証拠に、会の最後、
瓶底はなかなか良い雰囲気出てた。
んー。まだまだ熟成させても良いのかも。

ナナツモリ2013

2015年の10月です。
収穫祭にも行けず、ガッカリしていたところ、
道産ワインの師匠から、グラス1杯分頂戴しました。

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おこぼれに預かったナナツモリ2013。
こんな貴重なものを飲ませていただけるとは…。
感謝しても、しきれないです。

辛かった1日が終わっても、楽しかった1日が終わっても、
まだまだ日々は続いていくんだよ、というような、
讃えられているような、励まされているような、
そんな長い余韻のピノです。

良いワインって、僕だけを見てくれているような錯覚になる。
僕へのメッセージが、個人的に隠されているような…
そんな感じ。

分かってる。辛くても、日々は続いていくんだもんな。
がんばらないとな。

ピノって、本当にすごい葡萄。
作り手によって、こうも顔を変える。

今日も朝から晩まで仕事があって、明日の朝早くから仕事で。
早く寝なきゃと思っても、コイツの魅力にはかなわない。
人に元気と、希望を与えるワイン。
あぁ、こういうワインを、こういう葡萄を育てられたらなぁ…
と夢見心地にさせてくれます。

アタックは、それほど強くない。優しいと言っても良い。
でも、アロマは強力。そして長く後を引く。
13だけど熟成の魅力もある。タンニンもほどよい。
ブラインドで、日本のワインだと当てられる人がいるのだろうか?

グラス1杯で、小1時間楽しませてもらいました。
ああ、寝不足だぁ(笑)
幸せです。

ナナツモリ2014

2016年2月試飲。
「ナナツモリ」とは「7つの森」が語源で、
現在のブドウ畑が、かつては7種類の果樹が育つ荒れ地だったから。
その遺伝子を受け継いで、このワインがあるんですね。

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ナナツモリの2014。
2014というヴィンテージの特徴は、熟成に時間がかかったこと。
通常、30日ほどの醸しが40~45日もかかったとのこと。
剪定との兼ね合いがあるので、引っ張りすぎることもできないから、
これが限界の長さとのこと。

梗の香りと樽の香りが強く出る。
これ以上濃いとバランスが崩れると思う、とのこと。

いや、僕としてはこの強さはたまらない。
強めのタッチのピノノワールというのは、
優しそうに見えて、実は芯の強い女性と同じくらい魅力的。

近藤さんを飲むと、近藤さんのピノが最高だと思い、
曽我さんのを飲むと、やっぱこれが理想だと思う。
非常に節操のないワインラヴァーですね笑

でも、あえて言いたい。
ナナツモリ2014は最高です。
5年後から7年後に飲んだら、たまらないだろうな。
待てるのかな(笑)

あ、その前に手に入れておかないと笑

2度目は2016年8月試飲

8月の同じイベント、ドメーヌ・タカヒコのブースにて。

さて、いよいよ本丸とも言うべきドメーヌ・タカヒコ。
僕の道産ワインの歴史のスタートは、
ここにきて畑を見学させてもらって、タカヒコさんの話を聞いたことでした。

そこから北海道のワインって面白いな!と思い始めたわけです。
そういう意味で、ここも僕の原点となる場所。

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生産者さん同士の話が一番興味深かったのはここでしたね。
根切りの話とか。

さて、ワインは一番好きなナナツモリから。

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やっぱり、これはかなり好き。
熟成したような香りが好き。
なんというか王者の貫録というか、
紳士の落ち着きというか…。
どっしり構えているので、安心感がある味わい。

それでいて、少し遊び心というか、冒険心も感じられる。
試行錯誤が続いているのかな。
変わらない部分(芯)をかたくなに守りつつも、
変化していく部分(外縁)を挑戦的に変えていく。
2つの矛盾を内包しながら、毎年魅力的な赤が生まれる。

その哲学の部分も含めて、この1本のボトルなんだな。

そして、今回のイベントも、
タカヒコさんが積極的に動かれているのが印象的でした。
告知にしても募集にしても、かなりアピールされていたし。

結構、独りでやるのが好きなのかな?と思っていたんですが、
研修生の受け入れ、地域の活性化、
アクティブに動いていらっしゃいますね。

タカヒコさん自身が、ワインのような生き方をされている。
いや、逆かな。その生き方がワインに溶け込んでいる。
永久不滅の赤ワインです。

3度目は2016年9月試飲

続けて9月のナチュリズム札幌にて。
この日はブショネを味わえたのが一番の収穫だったかな(笑)

道産ラストはドメーヌ・タカヒコの赤。

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タカヒコさん自身がおっしゃる通り、まだまだ若すぎる印象。
これから熟成を経て、徐々に本来のチカラを見せてくれそう。
それでも、パワーの片鱗は見せてくれるし、
これはこれで荒削りだけど好きなんだよな。
毎年必ず追いかけたくなる魅力に満ちた1本。

…で、ナチュリズム札幌の最後に飲んだワインもコイツでした。
実はもう1杯、ご相伴にあずかりまして。
それは…ブショネのボトル(笑)

コルクのカビの香りが付いてしまったボトル。
5%ほどの割合で発生する、いわゆる「事故」ワイン。
後学のために、少しテイスティングさせていただきました。

実は「これがブショネだよ」って教えてもらって味わうの、
これが初めてだったりします。
こういう香り、経験したことあるな。
だいたい、「あんまり美味しくないワインだな」で終わらせていたような…。
これからは、こういうのに出会ったら、別のボトルを購入すべきだな。
本来の味わいが分からないもの。

でも、ドメーヌ・タカヒコなら、ブショネを飲んだことも自慢になりそう(笑)
手に入れるのも難しいのに、ブショネはさらに5/100くらいでしょ。
自慢になる…いや、やっぱり悲しいかな(笑)
ともあれ、良い経験をさせていただきました。

こういう、生産者さんと触れ合いながら、その作品を味わう会、
非常に有意義ですよね。
ぜひ、ずっと続いていってほしいですね!

●4度目は2019年3月試飲

余市のドメーヌ タカヒコの2014年のもの。
変わらない魅力はさすが。
ここのピノは常に女の子をイメージする。
2014は傷つきやすそうでいて、案外強さを持っている。

去年ぐらいから最初の飲み頃を迎えていると感じていたが、
それが初夏なら、今年は盛夏となっている。
四季ならドメーヌ タカヒコの魅力は晩秋にあると個人的に思っている。

再来年くらいだろうか。
本当のの見ごろを迎えるのは。

待つ楽しみと言うものを教えてくれるワイン。

5度目は2020年5月

秘蔵のドメーヌ タカヒコのナナツモリ2014を。
2014年は僕が初めてワイナリーを」訪問した年。
もちろん訪問先はこのドメーヌ タカヒコの畑でした。
この場所、このヴィンテージが僕のオリジン(起源)だ。

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日本の特長である「旨み」を引き出しつつも、
頭一つ抜けた存在感があるワイナリー。
間違いなく世界の並みいる強豪と伍するワインです。

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エッジはややオレンジを帯びて、熟成を感じさせる。

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合わせたのは好物のチキンステーキ。
あとはマグロのポキとマッシュルーム。

若いころの印象とは打って変わって、
ナナツモリの2014はそろそろ晩秋の風合い。

酸は角が取れ、各要素が混じってきている。
気の強さは奥に隠され、
優しさとまろやかさが前面に出てきている。
かつてのおてんば娘は、
強さを閉じ込めた美しさを持つ女性に変わった。

うーん。
ナナツモリの飲み頃は四季のごとく何度もあるが、
個人的にはこの紅葉する秋の装いが最も好きだ。

最高の誕生日を、最高のワインで楽しめた。
奥さんもめずらしく2杯たっぷり飲んで、
顔を真っ赤にしております。
奥さんが褒めれば間違いないな。

ナナツモリ2015亜硫酸なし

2017年ワイン・パーティーで飲んだワインの紹介。

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とにかく出だしは「KONDOヴィンヤード」と「ドメーヌ・タカヒコ」で。

2015年の「ナナ・ツ・モリ」もピノ・ノワールでできたワイン。
通常のキュヴェと、
保存料である「亜硫酸」の添加をしないキュヴェの2つがある。

ワインの世界では劣化を防ぐ亜硫酸に関しては、
「伝統的に使われているし、使わないのは危険であり異端」
と考えられているが、自然派ワインの中には、
ほとんど使用しない or 使用しないものも出てきている。
(自然界にも存在する成分なので、あくまで「無添加」。
 亜硫酸が入っていないわけではない)

このドメーヌ・タカヒコの2015に関しては、
エチケットには亜硫酸添加の有無は表記が無い。
表記が無いが、裏エチケットに家紋が浮き出れば、
亜硫酸無添加であることの印らしい。
ファンにしか分からない、手の込みよう(笑)

正直に言って、
味わいからは亜硫酸が無添加かどうかは分からない。
しかし、印象として元気なワインであるとは感じる。

やりたいようにやっている、造り手の思いはワインにも現れるのか。
タカヒコのワインは女性的なイメージがあったが、
これはのびのびと育った男の子の印象も受ける。

さすが。北海道の赤ワイン(特にピノ)最高峰です。
香りが豊かで、それぞれの要素が際立っている。
それでいて、絶妙にバランスが取れている。
これをブラインドで飲めば、
ブルゴーニュと勘違いする人も多い思うな。

「国産ワイン」という規格から、完全に逸脱している、
世界的に見てもかなり上級のテイスト。
飲めてよかった~。

ナナツモリ2015亜硫酸あり

2017年3月ワイン・ヘリテージのワイン紹介。
あやうく、忘れたままになるところだった。
全部紹介してしまわないと。

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余市のドメーヌ・タカヒコの「ナナ・ツ・モリ」。
亜硫酸ありの方。

さすがの優等生っぷりです。うまい。
ピノ・ノワールといえば、ワイン好きならブルゴーニュを思い浮かべる。
そして僕はブルゴーニュも好きなので、ついつい比較してしまう。

それでも、(本場の味と比べても)、やはり優等生なんですよね。
するするとどれだけでも飲めてしまう。

ただ、全然手に入らないのが難。
ほぼ神格化されている印象まで受けるもんな。
人気が出すぎるというのも考え物。

ちなみに、このヴィンテージは「亜硫酸あり」と「亜硫酸なし」の、
2つのロットが仕込まれている。
表記は無いので、裏エチケットに家紋の透かしがあれば「亜硫酸なし」、
透かしがなければ「亜硫酸あり」の合図とのこと。

亜硫酸を使わないとなれば、
これはもう自然派の究極の形とも言える。

この実験がどうなるのか?
入手困難でも、その行く末は気になって仕方がないんだよな~。

ナナツモリ2016亜硫酸なし

2018年3月ワインヘリテージのワイン。

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「亜硫酸なし」もさすがにウマイ。
でも、まだやっぱりちょっと早い感じ。
僕は熟成経た枯れ感が出てきて欲しい。
(トゲっとした春感も好きは好きなんですけどね)

そう思いつつ、そういや2014が家にあるな、と思い、
2014の飲みごろを聞いてみました。

曽我さんいわく、
そろそろ最初の飲みごろが来ているとのこと。
それこそ「春」が好きなら、そろそろ開けてもよいかも、と。

ただ、「秋」が好きなら、もう5年待っても良いとのことです(笑)

そしてその後の、
「春には春の魅力があって、秋は秋で楽しめる。
 そんな四季すべてで楽しめるワインが造りたい。」
と言う話には感動したな。

四季が美しい日本だからこそ、
そういうワインを目指していく価値があるんじゃないか、
と思って、あまりのすごさに涙が出そうになりましたよ。

そういう生産者を支える苗木屋になりたいな~。
ほんと、やたら活力もらうイベントだわ…。

2度目は2018年11月北海道ワインアカデミーにて。

ドメーヌ・タカヒコでのテイスティング。
2本目は赤です。

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裏エチケットは家紋があれば、亜硫酸は添加なし。
家紋がなければ、亜硫酸の添加あり。

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写真でいうと下の方にうっすら家紋入っています。
こちらは亜硫酸なしということですね。

ドメーヌ・タカヒコのピノはダシ感が強い。
それはテロワールの表現につながるから。

「テロワールというのは、
 気候であり、土壌であり、
 そして農家の暮らしや営みがある。
 特に農家としての暮らしや営みが大切。
 テロワールとして、それも含めて表現していく。

 自分の毎日食べるものに合うように。
 自分のワインの一番の味わいは旨み。
 果実味やタンニンや樽香というのは、
 強すぎるとうまみがわからなくなってしまう。
 自分がおいしいと思うものを自分で作りたい。
 うまみを感じるバランスを大事にしている。

 ピノの飲み頃というのは、
 季節の変化に例えると秋の始まりごろ。
 春夏も印象は華々しいが、美しくはない。
 瓶熟で四季を表現する。
 夏もあり、秋の終わりもある。
 それを表現できるワインがいい。
 儚さの中に四季の変化を感じられるように。
 10年くらいは楽しめるものになるはず。」

飲み頃の判断が難しい。

ナナツモリ2016亜硫酸あり

2018年3月ワインヘリテージのワイン。

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このあたりから、ドメーヌ・タカヒコ前の長蛇の列も落ち着いてきて、
曽我さんと話が出来たりするようになりました。

今回、チャンスがあれば聞いてみたいと思っていた、
「亜硫酸あり・なし」論争について。

今回もやってみましたが、
このナナツモリの「あり・なし」を2つのグラスに注いで、
飲み比べをすると、「あり」の方が美味しく感じるんですよね。

「なし」の方が美味しくないという意味ではなくて、
(「なし」は通常のタカヒコさんのワインですよ。ウマイ。)
「あり」の方が一段上の美味さというか、
洗練された感じになっている。

それを聞くと、
「なし」は年月を経て化けるんじゃないかと思っているとのこと。
「あり」なら早飲みが効くけど、さて経年変化はどうか、
という話でした。

少しの時間とはいえ、
同じワインを飲みながら、
そのワインについて生産者さんと話せる。
僕にとっては、至福の時間でした。

ナナツモリ2017亜硫酸なし

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2019年3月に試飲。

ヴィンテージ2017の「亜硫酸なし」バージョン。
うん、今の段階では「あり」よりも、やや野暮ったさを感じる。
なんていうのか、スッピンというか。
女性の好みと同じかもしれない。
化粧の美しさも、その人の美しさともいえる。
薄化粧だからこそ、その人の魅力ともいえる。

こればっかりは好みの問題だわ。
それと同じ観点で、僕は薄めの化粧で良いな。
ずっと長く付き合うなら、そういうもんじゃないのかな。
グラス一杯で終わるなら、また別なのかもしれないけれど。
いろいろ、考えさせられるワインです笑

2度目は2019年の余市ラフェト

次は亜硫酸の添加「なし」バージョン。
香りや雰囲気は同じだけれど、
「あり」に比べると少し華やかさに欠ける。
亜硫酸の添加の有無は、まるで女性の化粧のようだ。
ものすごく多い量が入っていると救えないが、
少量入る程度だと洗練された雰囲気になる(気がする)。
前回のみ比べた感想とやはり同じだが、
現段階で飲むなら「あり」の方が確実にウマイ。
年月を経てどう変化するかは、今はまだわからない。
さてさて、この2種類がどう変化していくか。
面白い実験だな~。

ナナツモリ2017亜硫酸あり

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このアイテムには「亜硫酸あり」のキュベと、
「亜硫酸なし」のキュベがある。
その両方を飲み比べ。

今飲むなら、亜硫酸ありのこっちのほうが美味しいんだよな。
ワインの質という意味では、こちらの方が上かもしれない。
洗練された印象を受ける。

ただ気持ちをそのままに歌った歌と、
技巧を凝らして歌った歌、
どちらに心が震えるのか?という個人の問題だけは残る。
僕個人としては、ありのままが好きというそれだけ。
いやいや、それにしたってこっちが美味しくないわけじゃないし、
「じゃあ飲まないのね?」と言われたら迷わず飲みます。

いつもながら、女性をイメージする優しく繊細な味わい。
か細いが、芯の強さがある。
うーん、一度静かに家でボトルを楽しんでみたいなー、なんて笑

2度目は2019年余市ラフェト

ナナツモリのピノ・ノワール2017。
「亜硫酸あり」のキュヴェと「亜硫酸なし」のキュヴェがある。
今回は同一ヴィンテージであり・なしの飲み比べができました。

しかしそもそも暑い日に外でワインの味をとるのは難しい…。
風が強くて香りも取りにくいし、
液温もやや高めで、のどが渇いているのですぐに飲み干してしまう。。。

とはいえ、主張の強さは健在。
まだ開けるのが早いのか、子供のような感
まだまだコロコロ笑う女子というイメージで、
女性的な魅力が出てくるのはもう少し後かな。

しかしこの元気さも悪くはない。
複雑さがない分まっすぐで明るい。
なぜはタカヒコさんのワインはいつも女性をイメージする。

フランスのブルゴーニュのピノは王様、
ボルドーのカベルネソーヴィニヨンは女王様と例えられるのに、
それとは逆の印象。
でも、何年飲んでても女性のイメージは変わらないし、
むしろ飲む度にその印象は強まっていく。
不思議だ~。

ヨイチ・ノボリ・パストゥグラン

ヨイチ・ノボリ・パストゥグラン2012

2014年の収穫祭にて試飲。
収穫祭で試飲させてもらったワインの中でも最高だったのがコレ。

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ヨイチ・ノボリ・パストゥグラン2012。
ブルゴーニュを彷彿とさせる香り、色合い。

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青い空に透かすというのが斬新ですが(笑)
口にふくむと、うっとりするような果実味。
透明感と深さが段違い。
一言でいうなら、スケール感が違う。
この味わいなら、ブルゴーニュだったとしても「当たり」。

記念日を祝う、そんな1本にしたいワインです。

2度目は同じく2014年のワイン会にて。

そして収穫祭から1か月後。
パストゥグランとはヴェレゾンの余市特集のワイン会で、
再びお目にかかることになります。
ドメーヌ・タカヒコの話しを聞きながら、2度目の試飲。

ココ・ファーム・ワイナリーは全国からブドウを買い付けるワイナリー。
10Rワイナリーのブルースさんも、ドメーヌ・タカヒコの曽我さんも、
その時代から北海道を見て、独立して移住している。
そんなココ・ファミリーとも言うべきメンバー(近藤さんや中澤さん)が、
軒並み空知エリアを選んでいく中で、
この曽我さんは1人、余市を選んだわけです。

その理由の一つが、即戦できるということ。
空知が森を拓き、畑を作っていくのに対して、
余市は元来が果物畑。
曽我さんの畑のある登地区も、
もともとは柿が植わっていて、栗があって、という場所。
そこをワイン用のブドウに植え替えていく。
もちろん下草を刈ったりなどの苦労はあるにせよ、
即座に畑ができていく。

さらに余市は気候が温暖。
かつ、海が近いエリアでありながら、塩害を受けない。
風の巻き方が独特で、絶対に潮風を受けないんですね。
そのあたりの地形条件がそろっていたわけですね。

久しぶりに飲んだパストゥグラン。
中井農園さんのツヴァイゲルトレーベと、
木村さんのピノ・ノワールを使用。
これ以前の赤に比べて、非常に良くなったと評判。
やはり、ひとつの完成をみているという印象ですね。
文句なく、うまい!!

2度目は2019年1月

原田商店の試飲会ワイン。

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ドメーヌ・タカヒコのパストゥグラン。
ヴィンテージは2012で、そろそろ飲み頃感。

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うーん、何度飲んでもパストゥグラン好きだわ。
ピノの香り高さと、ツヴァイの力強さ。
このバランス感覚が最高。
なんというのかな、このワインと相性が良い。
幸せな気持ちにさせてくれる。
さらに、抜栓1時間くらいで、
一気に花が咲くように香りが開く。
一度、ボトルで付き合ってみたい。
(今までグラスでしか飲んだことない…)
抜栓からの変化も魅力の1本。
最高の赤です。

ヨイチ・ノボリ(コハル)

ヨイチ・ノボリ2014(コハル)

2016年2月末のメーカーズランチにて。
この日は近藤ヴィンヤードとドメーヌ・タカヒコを、
生産者さんの話を聞きながら飲めるという、
かなり楽しいイベントでした。

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女性農家さんの名を冠した1本。
まだ若いながらも、登地区を支える女性のためのワイン。
ツヴァイゲルトレーベが主体のボジョレーイメージの赤。
除梗なしの、房ごと醸している。

まだ様々な要素が出てきていないので、
まだ飲むべきではない、というのがタカヒコさんの話。

たしかに、閉じてるという印象はある。
とはいえ、優しく、軽やかでクリーンな味わい。
こういう軽い感じも大好きです。

事情があって、この「コハル」は2015がラストヴィンテージになるとか。
ツヴァイをドメーヌ・タカヒコが醸造する、という趣向、
非常に面白いと思う。
ぜひ、こういった遊び心というか、
ピノではないブドウの魅力を引き出していく、
という活動にも期待してしまう。

いつまでも飲んでしまいそうなワインです。

2度目は2016年8月

ドメーヌ・タカヒコさんでの2本め。

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コハルさんという女性醸造家の名前を冠した1本。
(2015がラストヴィンテージ。現在は旦那さんが研修中)

どちらかといえば、こっちの方が一般受けする気がする。
普遍的な味わいというか、イメージできる味わい。
そしてそれが、きっちり魅力になっているところがスゴイな。

今後、畑を初めてワインを造って…
5年後とか6年後に、ご夫婦のワインが生まれるんでしょうね。
いいなぁ。僕も、いつか必ず…。
そんな気持ちにさせてくれる1本でした。

ヨイチ・ノボリ(アイハラ・パストゥグラン)

ヨイチ・ノボリ2014(アイハラ・パストゥグラン)

これも2016年2月メーカーズランチで試飲した1本。

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アイハラさんという農家のブドウを使用したキュベ。
ピノノワール50%とツヴァイゲルトレーベが50%。
ブルゴーニュのタッチで、アッサンブラージュが楽しめるのも、
北海道のワインならではの魅力ですね。

タカヒコさんいわく、
「ファーストタッチに長所があるツヴァイと、
 アフターに長所があるピノノワールの余韻」
という互いの良いところを高めあうセパージュ。

まだまだ本領発揮は先なので、
「買っても良いけど、まだ飲むな」とのことです笑
これも全房での醸造。

個人的には、酸の軽快なタッチが魅力だと思う。
確かにアフターにもうっとりするけど、
ツヴァイの良さが想像以上に引き出されている。

ピノの方が好きなブドウなのに、不思議だ。
ピノが引き立て役でツヴァイが主役のような…。
ドメーヌ・タカヒコのワインは、
これまでの自分の中の価値感の軸を、
グラグラと揺さぶってくるようなワインが多い。

新しいステージへと誘ってくれる1本です。

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2度目は2016年8月

余市のイベント「ラフェト」にて。
「三氣のほとり」のブースで試飲。

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農楽蔵の横に、ドメーヌ・タカヒコ…。
もはや、オールスターのような展開になってきたな。

以前も飲んだが、このピノとツヴァイのコンビは無敵だ。
逆に目が覚めるウマさ。
いろんなピノ、いろんなツヴァイを飲んできたけど、
これは本当に王道だと感じる。
タックを感じさせつつも、余韻が残る。
これは2つの品種のバランスがいいからでしょうね。
力のあるブルゴーニュの生産者のよう。

ぜひ食卓に置きたい。

赤って、単独で飲みたいものもあるけど、
やはり多くは食事と合わせてみたくなる。
単独で飲むよりも、ずっと世界が広がって、
料理とワインがお互いを高めあってくれることが多いから。

今年、手に入れることができたら、何と合わせよう。
またもや、妄想の世界へ…(笑)

3度目は2019年9月

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まだ少し早いかもな~と思いつつも抜栓。
ワイン会などで皆と楽しむのが王道とは思いながらも、
ボトル1本通して飲んだことがないので、今回は家族で。

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もはや懐かしい感じすらする。
ディアムの前、コルクの時代です。
今回は奥さんの実家の定番、ポテトグラタンと合わせて。

ここは本家本元に任せて奥さんの手作り。
グラタンのチーズには安平「はやきた」のブルーチースを。

抜栓して少し置いてから食事に合わせてサーヴ。
大きめのグラスに注いだ瞬間から香りがあふれ出してくる。
このあたりは爽やかな風が吹いている屋外では逆に感じられないところ。
室内だからこその良さと言えるな。

花束を手にしているのかと錯覚するような香り。
なぜワインの香りを「ブーケ(花束)」と呼ぶのか、分かった気がする。
一口目から美味しいが、本領発揮はブルーチーズと合わせてから。
料理とワインの相性を、「ペアリング」と呼ぶのはうなずけても、
「マリアージュ(結婚)」はいささか大げさだと今までは思っていた。
しかし、こいつはまさにマリアージュ以外の何物でもない。
北海道のブルーチーズとワイン。
安平と余市の最強コンビだわ。

普段は理性的に、「1杯目で味を見て、2杯目飲むかを決める」、
という程度の飲み方をしている奥さんが、迷わず立て続けに3杯ですよ。
初めて見る光景だわ。。。
「チーズとめっちゃ合う!」と顔を真っ赤にしてたもの。
これはすごい。

普段は香りに少し個性が立つブルーチーズも、
熱でとろけると柔らかさを帯びる。
そしてその個性をまるごと包み込むワインの抱擁感と、
個性では負けない芯の強さ、香り。

そして2杯目くらい、抜栓後で30分くらいからが全力投球。
「ここからまださらに開く!?」と思わせるくらい、
さらに一段階も二段階もおいしくなる。
このあたり、ほんとボトルで付き合わないと分からない魅力だ。
ワインにはこれがあるからな。

ワイン評論家をいまひとつ信じきれないのは、
一口ではワインを理解したとは言えないと感じているから。
食事と合わせ、時間をかけて1本のワインと向き合う。
そうしないと見えないものが、良いワインにはあるように思う。

は~、これは幸せだわ。
我を忘れてしまような夜でした。。。

ヨイチ・ノボリ2015(アイハラ・パストゥグラン)

2017年3月。

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ドメーヌ・タカヒコのヨイチ・ノボリのパストゥグラン2015アイハラ。
このドメーヌは、最新刊の「ワイナート」の表紙にもなっています。
この号のワイナートは「日本のピノ・ノワール」がテーマ。
その表紙を飾っているわけだから、
もちろん、日本を代表するピノとして認知されているというわけですね。

このワインも、ブルゴーニュのピノをイメージして飲んでも負けない。
何度飲んでも、新鮮な気持ちでビックリできるワインです。

前回飲んだ時よりも、さらに深みが増している気がする。
何年か熟成させれば、まだまだ力を発揮しそう。
とはいえ、1本手に入れるだけでも大変なワイン。
熟成用にも、となると至難の業ですね。

この過熱人気ぶり、なんとかならないかな~。
ワイン会で出してくれる人がいるから、
ようやくおこぼれにあずかれるレベル。

もっとたくさんの人に飲んでほしいワイン。

2度目は2020年11月

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 0de2eb91-s.jpg

2015年縛りのワイン会のワイン。
(北海道の)王道ピノ・ノワールのドメーヌ タカヒコ。
今回はパストゥグランでツバイゲルトとのアッセンブラージュ。
もちろんブルゴーニュ的には異端の組み合わせですが、
そこにドメーヌ タカヒコのセンスを僕は感じます。
ピノと組むことによって、ツヴァイはその本領を発揮する。
こいつは鴨肉との相性が抜群だった。
少し獣感の薄いジビエ。
和服を着た女性と、地味だが真面目そうな男性。
華はないかもしれないが、末永く幸せでいそうなカップルです。
ドメーヌ タカヒコは秋が似合う。

ヨイチ・ノボリ2016(アイハラ・パストゥグラン)

2018年3月ワインヘリテージのワイン。

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ヨイチ・ノボリの2016、キュベ・アイハラです。

個人的には、ドメーヌ・タカヒコの赤の中で一番好きかも。
あまり大きな声でそんなこと言うと、
ワインを知らないやつと思われそうなので言わないけど。

ピノ・ノワールとツヴァイゲルトレーベのタッグって、
ボルドーのカベルネ・ソーヴィニヨンとメルロ並みの、
最強タッグなんじゃないかと個人的には思ってます。

出だしの主張が強いツヴァイと、
長い余韻で忘れられなくしてくれるピノ。
これがバランスよくアッセンブラージュされると、
ほんとに完ぺきなワインになるんだよな。

良くも悪くも、長く熟成させる必要もないし、
ずっと気軽で分かりやすいワイン。

ピノが年月を経て完成されていくのが、
なかなかじれったくて待てない、
そんな浅はかな未完のワインラヴァーだな、
と思いつつ、まじまじとアイハラを楽しんでしまうのでした…。

ヨイチ・ノボリ2017(アイハラ・パストゥグラン)

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 17pastu4acda9dc-s.jpg

2019年3月試飲。

これはたまらない。
このパストゥグラン、個人的には一番好きだ。
上質なものと心にやみくもに火が付くものは違う。
もはやこのワインが無いワイン人生は考えられないな。
香り高く、そしてとっつきやすさがある。
それでいて、長く引く余韻。
ピノの弱点をツヴァイゲルトが補って、
完全なコンビだ…。

ヨイチ・ノボリ キュムラ

ヨイチ・ノボリ・キュムラ2011

2017年ピノ・ノワールの会12本め。

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ブラインドでのテイスティングのコメントは以下。

「微発泡。これ大好きだ。濁りと深み。
 そして何よりもリッチだ。」

自分で書いてて、「これしかないわ」と思って、
「ドメーヌ・タカヒコ」を答えに書いて、見事正解。
これだけは当てたかったからうれしかった。

点数は10点満点で9点++。好みは3位。
2011のヴィンテージが、いまだにわずかに発泡するという。
瓶内でもどんどん変化しているんだろうな。

いやしかし、この濁った感じの複雑性は大好きだ。
この味を知ってしまうと、中毒になる。
これなしでは生きていけない、という味わいのワインです。

ヨイチ・ノボリ・オー・リー

ヨイチ・ノボリ・オー・リー2015

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2017年ワイン・パーティーでのワインの紹介。
1本めはドメーヌ・タカヒコのヨイチ・ノボリ。
キュベは「O-Lie」。”Lie(リー)”は、
「シュール・リー(澱の上)」という言葉もある通り、
「澱(おり)」という意味。
それとひっかけての、「オー・リー」ですね(笑)

いやでもね、本当に澱の雰囲気を感じる。
ドメーヌ・タカヒコの個性を、より強く感じるキュベ。
霞がかかった、雄大な山のような雰囲気が好きだ。
(ちなみに、同じ樽や瓶でも底の方が好き…)

僕もここまで10数年の澱がたまっているのだろうか?
それが、何かの魅力につながればよいのだけれど。
このワインのように。

ヨイチ・ノボリ・オー・リー2017

2019年の余市ラフェトにて。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 無題-5.png

O-Lie(オー・リー)というキュヴェ。
日本語で澱(おり)の発音と、
フランス語の澱を意味するLie(リー)がかかっていて、
なかなかしゃれたネーミング。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 無題-6.png

見ての通り、とても濁っている。
昔からこの澱際や、少し笹濁ったワインが好き。
それをいうと自然派好きと思われるけど、特にそういうわけでもない。
ただ、ノンフィルター(無濾過)派ではあるな笑
より個性的で複雑になるところが好き。
パワーもあるので、食べ物に合わせたくなる。
暑さに負けないワイン。
これはうまい。

ヨイチ・ルージュ・アッサンブラージュ

ヨイチ・ルージュ・アッサンブラージュ2012

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ヨイチ・ルージュ・アッセンブラージュ2012。
パストゥグランに比べたら、少し雑な感じ。
しかし、そこが面白いというか、個性があるというか。

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飲み終わった後に、少しタンニンが残る。
酸味の残るので、後味がバラバラな感じ。
しかしそれも、パストゥグランを先に飲んじゃったからだろうなぁ。
プロではないので、立て続けに試飲すると、
味覚をリセットできなくて、先に飲んだワインに引っ張られる。

北海道の赤で魅力を感じるものは、そう多くない。
こういった赤がたくさん生まれてくれることを期待します!

ロゼワイン

ヨイチ・ロゼ・サンスフル

ヨイチ・ロゼ・サンスフル2014

2016年1月ですね。

今日は安売りの肉を使って焼き肉。
タン、ハツ、レバ、カルビで1000円ほどかな。
タイムセール万歳ですね。

これにバターライスと、
焼き肉の後のフライパンで炒めたキャベツに、
レモン汁を振ってザワークラウト代わりに。

合わせたのはドメーヌ・タカヒコ。

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サン・スフル。ロゼで発泡です。

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裏のエチケットの言葉通り、手に入れやすい値段(1930円)。

王冠を開けた瞬間に吹き出てあわてました。
そっと扱わないといけない。

ドメーヌ・タカヒコらしい酵母の香り。
一度味わえば、これは絶対に忘れない。

肉と合わせても非常に美味しかったけれど、
やっぱりキャベツとの相性が良い。
雪の下キャベツをくったりと炒めて、
レモン汁をかけたものと合う。
甘味と酸味、両方がサンスフルの中にもある要素。
本当に北海道の食べ物と合うな

普段の食卓にも合わせやすい1本です。

本当に、「農民」をイメージさせるワインが多い。
無骨で、率直で、ひたむきなワインたち。
僕の原点が、ここにあります。

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