旧ブログからの引っ越し記事。
元記事は2015年の7月。
近くのGEOで見つけてきたDVDを。
「世界一美しいボルドーの秘密」。原題は「RED OBSESSION」。
REDは赤ワインのことであり、共産党の中国のことでもある。
ボルドーの生産者の姿と、金儲けのためにワインを利用する投資家。
そして巨大市場に変貌しつつある中国のブランドワイン・ブーム。
ラッセル・クロウのナレーションも良くて、
かなり見ごたえのあるドキュメンタリーでした。
もちろん、高騰するボルドー・ワインと、
それを買い占める中国の富豪の話も興味深かったんだけれど、
やっぱり生産者の声の方に意識が行ってしまう。
インパクトのあった人物ナンバー・ワンは、
シャトー・ペトリュスの顧問、クリスチャン・ムエックス氏。
以下、印象に残った彼の言葉をいくつか。
「優れたワインというのは、名画や名局と同様、
生み出すのが難しい。
テロワールや生産者、ヴィンテージが優れているだけではだめなんだ。
ワインへの愛情が絶対に欠かせないんだ。」
「たとえば私は200粒のブドウの房の中に、
1粒でも青い実があったら、こうやってとってしまう。
もちろんとる必要が無いのはわかってる。
200粒のうちの1粒くらい、大きな影響はない。
ましてやここには数十億粒もの実がある。
だが、そうやって愛情を込めることが重要なんだ。
「たとえばある夜、シアトルのレストランでカップルが初デートしてたとする。
テーブルには1本のワインが置かれている。
デートの成否がそのワインにかかっているかもしれない。
ワインのせいでデートが台無しになれば…わかるだろ?
我々には責任がある。
我々のワインは常に最高であるべきだ。」
「皆を感心させるのではなく、よろこばせることが重要なんだ」
ん~。心に響くな。
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