造り手の思想~ドメーヌ タカヒコ醸造編~

昨日に引き続き、ワインアカデミー2018の記事。
ブログの引っ越しでこちらへ。

さて、畑から戻って醸造所でのお話し。
質問への対応もあるので、
カテゴリーに分ける感じでまとめてみました。

細かいワインについての話は、
この後投稿するテイスティングした2本、
「ブラン・ド・ノワール」と「ナナツモリ」の記事に収録します。

・醸造過程
10月20日~30日に収穫を終えて、
発酵は40日~50日かけて起こる。

温度を下げるのは北海道では楽。
自然と気温が下がっていくから。
低温発酵でゆっくり日数をかける。

醸造所内は22度くらいまでしか温度が上がらない。
アルコール発酵もMLFもやりきる。

発酵が落ち着くのが12月5日頃、
ちょうど剪定が終わる頃にプレスする。

12月末ぐらいに樽出しして、できる限り早く瓶詰を行う。
サイフォンを利用して、重力で動かす。
酸素は怖いので。
製品はポンプを使うのはダメ。

・亜硫酸について
亜硫酸は使用していない。
おいしく飲むのにいらないのではないか?と考えている。
なりとなしで作り比べて、トライアルしている。

現状、亜硫酸「あり」と「なし」を比べると、
「なし」の方は詰めてすぐはアルデヒド臭がある。
それが1年くらい経つとなくなり、果実味が出始める。

最初は「あり」の方が良いが、
1年以上経つと「なし」の方がおいしくなっていく。

・ワインとは
ワインというのは、味噌やしょう油のようなもの。
大手企業(キッコーマンやマルコメ)があり、
小さい農家がある。
企業の世界と農家の世界があればいい。
ただ、企業はスタッフの生活を考えないといけない。
自分としては小さい農家として、自分のやり方でやりたい。

やはりここでも大切なのは感性。
観察し続けて、養っていくことが大切。

・ワイナリーを始めるとき
余市に新規で入ったころは、
土地が反当り30万円くらいだった。
土が作られている感じ。
肥料はありすぎるくらいだった。

機械とリフォームで1000万円くらい。
タンクは合成樹脂のものを使っている。
5~6万円くらいで買えた。
新だるは必要なくて、古樽にした。

ただ、樽洗浄機にはお金をかけた。
高圧洗浄機もお湯が出るやつを使っている。
あとは瓶詰の機械が7万円くらいのイメージ。

IBCタンクを使っている。
ステンレスタンクはサニテーションが大変。
ブルゴーニュでは桶を使っている。
これでもいいが、価格が高い。
味噌やしょう油と同じ。
桶でも作れる。

ブルゴーニュでも今は桶からプラスチックに。
プラスチックの欠点はにおいの吸着。
ただ、ピノ・ノワールしか作っていないので、
大きな問題はないと感じている。
ナイアガラで使った後にピノに使ったら、
それは問題あるだろうけど笑

酸素透過についても今のところ問題は感じていない。

・酵母
酵母は畑の菌を使っている。
虫が菌を運んできてくれる。

・造り
赤品種は全房でタンクに入れて、
タンクごと重さをはかる。
このやり方なら簡単だし楽。
どんな農家でもできる造りにしている。
自分としても睡眠時間を削ると、
思ってもみないミスをしたりするので。

・審査会について
審査会に出すとなると、
どうしても審査員の顔色を窺ってしまう。
評価の高いものを作ろうとしてしまう。
だからコンクールには出さない。
自分の世界を表していく。

実際に醸造器具なんかを見ながらのお話しで、
すごくためになりました。
質問にも親身に熱心に答えていただいて、
本当にあっという間の1時間ちょっと。
名残惜しみながら、次の講義へと移動です。

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投稿者: chatnoir2010

北海道初のワイン用ブドウの苗木屋を目指して奮闘中。2019年は新規就農研修、最後の年。いよいよスタート間近。がんばります!

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